サステナビリティ

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環境・CSR活動改善のためのチェックリスト

J-POWERでは2015年度に、公益社団法人日本環境教育フォーラムを事務局として、異なる業種の企業5社、ジャーナリスト・CSRコンサルタント3氏のご協力を得て、「環境・CSR活動の評価に関する検討会」を開催しました。 7回の事例報告、意見交換を経て、別添のとおり、「環境・CSR活動改善のための評価のチェックリスト」を取りまとめました。
その後2016年度に、経団連社会貢献担当者懇談会、環境教育学会などでご紹介させていただいています。
このほど、チェックリストを広くご紹介し、この課題にご関心をお持ちの方々の参考になればと考え、ウェブサイトに掲載することとしたしました。改めて、ご協力いただいた方々にお礼申し上げ、チェックリストを公開させていただきます。

曼荼羅図の着想と「環境・CSR活動改善のためのチェックリスト」について

企業の構造とCSR活動

企業の構造を概観すると、下記の通りです。ビジョン(基本的な価値観)を頂点に、部門ごとのミッション(達成目標、役割分担)とそれを達成するアクション(具体的実施計画)を立て、これを自社にカスタマイズした各種指標やマネジメントシステム(目標管理制度など)によって、そのプロセスを管理(PDCA)しながら、業務を進めています。

CSR活動も企業活動の一環として、下記のビジョン・ミッション・アクションの構造の下で進められています。しかし残念ながら、CSR活動に関して自社にカスタマイズした指標や評価・管理システムを持つ企業は稀で、ISO26000やGRIなどのガイドラインを参考としつつ、各社の担当者が試行錯誤しながらPDCAを回しているのが実情です(言わば、会社のビジョン・ミッション・アクションを担当者のパッションが支えているといった側面があります)。

そして、こうした担当者を支えているものが、参加者からの謝意であったり、担当者が現場で感じ取っている達成感・手応えであり、社内外の関係者との交流やコミュニケーションが、現実のCSR活動を支える大きな要因であることを、各社との意見交換の中から発見できました。

このことが、今回紹介する曼荼羅図の着想、チェックリストの編纂につながっています。

曼荼羅図の着想

こうして発見したコミュニケーションを横軸に、行動の縦軸と合わせて平面を、4象限に分割すると共に、これにビジョン・ミッション・アクションの三重円を重ね合わせることで、曼荼羅図の着想が得られました。

即ち、ビジョンの円は原点ゾーンとしてそのままとし、ミッション・アクションの円を、二つの斜線で、4つの扇型ゾーンに切り分けます。

こうして得られた5つのゾーンは、それぞれ関係者が異なり、コミュニケーションの目的、達成目標が異なります。その特性は、下記のとおりです。

  • Oゾーン:原点や基本的価値観に関するゾーン
  • Aゾーン:具体的な活動に関するゾーン
  • Bゾーン:内部評価形成に関するゾーン
  • Cゾーン:組織定着、キャパシティ・ビルディングに関するゾーン
  • Dゾーン:外部評価形成に関するゾーン

「CSR活動改善のためのチェックリスト」は、曼荼羅図の着想に沿って、この5つのゾーン毎に、その特性に合った留意点(チェックポイント)を明らかにすることによって、経験の浅いCSR担当者も、これに「改善のためのヒント」を得て活動を進めることで、一定の成果を得られやすくなるのではないかと考え、作成したものです。関係するみなさんの参考になれば幸いです。

環境・CSR活動改善のためのチェックリスト

注)

  1. 本チェックリストは自然体験等を含む野外活動を想定して作成しており、助成金の支給等による支援活動や寄付活動を想定していません。
  2. Dゾーンの外部評価形成に関するチェックリストは、BtoBビジネス中心のJ-POWERに適するように編成しています。業態の異なる企業においては、ぜひカスタマイズして活用していただきたいと考えます。
  3. 本チェックリストは決して完全なものではなく、参考として提示するものです。ぜひ、お使いになる方が取捨選択してカスタマイズして使っていただければ幸いです。

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