|
タイ国・ラヨンガス火力IPPプロジェクトの営業運転開始について
当社が、タイ国の民間発電会社であるEGCO社と共同で、タイ国ラヨン県おいて平成13年4月より建設を進めてまいりましたガス火力発電所(発電端出力11.6万kW)が、本日平成15年1月28日より、営業運転を開始致しました。
本発電所は、タイ国のSPPプログラム(小規模発電事業者買取保証制度)に基づき、EGAT(タイ国発電公社)に電力を卸販売するとともに、工業団地内の企業に電力と蒸気を販売するものです。
本日1月28日より、EGAT(タイ国発電公社)へ6万kWの電力卸販売を開始致しました。工業団地内の企業へ販売については、2月以降順次開始する予定です。
なお、本発電所の運転開始により、当社が海外において係る発電所は11箇所(運転中8件、建設中2件、計画中1件[参考1])となります。
※ SPPプログラム:小規模発電事業者買取保証制度
SPP(Small Power Producers)は再生エネルギーや廃棄残余燃料の利用を促進するとの観点から、9万kW以下クラスの小規模な事業者が発電し、それをEGATに売電することを認める政策に沿って1992年に制定された法律である。
具体的には(1)水力・風力・ミニ水力発電、(2)バイオマス発電、(3)火力・コージェネ(熱電併給)システムのいずれかによって発電した電力をEGATが買電する。
SPPからEGATへの契約売電容量は6万kWが基本である。ただし、システム容量並びに信頼性等が考慮され最大9万kWまで可能である。
2002年11月末時点では、49の発電所(197.8万kW)がグリッドに電力供給を行っている。
1.事業の概要
地 点 |
タイ国ラヨン県ラヨン工業団地内(バンコクから東南約200km) |
タイプ |
ガスコンバインドサイクル発電 |
出 力 |
11.6万kW及び蒸気30トン/時 |
燃 料 |
天然ガス《PTT(タイ石油会社(旧石油公社))との間でガス供給契約を締結》 |
スキーム |
BOO方式(Build, Own and Operate方式) |
販売先 |
EGAT(タイ電力公社)及びラヨン工業団地内企業 |
事業会社名 |
TLP Cogeneration Company Limited(1997年12月設立) |
運転保守 |
ESCO社(EGCOの子会社) |
総事業費 |
約3,523百万バーツ(約102億円)[出資3:借入7] |
融 資 |
タイ国クルンタイ銀行他2行のプロジェクトファイナンスにより調達。 |
工 程 |
2001年4月 工事着工(21ヶ月)
2003年1月 運転開始 |
|
2.現地事業会社の概要
名 称 |
TLP Cogeneration Company Limited |
所在地 |
タイ国バンコク市 |
資本金 |
約1,060百万バーツ(約31億円:1バーツ2.9円で換算) |
出資比率 |
EGCO(Electric Generating Public Company)
40%(約12.4億円相当)
TLPC(Thai LNG Power Corporation Limited)(EGCO社が100%出資)
40%(約12.4億円相当)
当社
20%(約 6.2億円相当)
※役員は5名とし、当社から1名を任命(非常勤)。 |
事業概要 |
発電設備の建設・運営及び電力・蒸気の販売 |
|
[参考資料]当社の海外IPPプロジェクトの現況(平成15年1月現在) |
|
当社の海外IPPプロジェクトの現況(平成15年5月現在)
[商業運転中]
(1)フィリピン・レイテ地熱発電事業(4.9万kW)
当社の出資比率は10%
10年1月に商業運転開始(当社は9年5月より資本参加)。
(2)タイ・タイオイルパワーガスコージェネレーション事業(11.4万kW及び蒸気141.5トン/時)
当社の出資比率は19%
10年4月に商業運転開始(当社は13年4月より資本参加)。
(3)タイ・インディペンデントパワーガス火力発電事業(70万kW)
当社の出資比率は11%(タイオイルパワー社を通じての間接出資)
12年8月に商業運転開始(当社は13年4月より資本参加)。
(4)中国・天石ボタ焚き火力発電事業(5万kW)
当社の出資比率は24%
13年5月に商業運転開始(当社は12年12月より資本参加)。
(5)タイ・ガルフガスコージェネレーション事業(10.7万kW及び蒸気32トン/時)
当社の出資比率は49%(ガルフエレクトリック社を通じての間接出資)
10年9月に商業運転開始(当社は13年11月より資本参加)。
(6)タイ・ノンケーガスコージェネレーション事業(12.7万kW及び蒸気26トン/時)
当社の出資比率は49%(ガルフエレクトリック社を通じての間接出資)
12年12月に商業運転開始(当社は14年11月より資本参加)。
(7)タイ・サムットプラカンガスコージェネレーション事業(12.2万kW及び蒸気35トン/時)
当社の出資比率は49%(ガルフエレクトリック社を通じての間接出資)
11年8月に商業運転開始(当社は14年11月より資本参加)。
(8)タイ・ラヨンガスコージェネレーション事業(11.6万kW及び蒸気30トン/時)
当社の出資比率は20%
15年1月28日より商業運転開始。
[建設中]
(9)タイ・ロイエット籾殻火力発電事業(0.995万kW)
当社の出資比率は26%
現在は、15年4月の商業運転開始に向け建設中。
(10)台湾・嘉恵(チアフイ)ガスコンバインド火力発電事業(67万kW)
当社の出資比率は40%(Jパワーインベストメント社を通じての間接出資)
現在は、16年3月の商業運転開始に向け建設中。
[計画中]
(11)インド・ラマグンダム石炭火力事業(52万kW)
当社の出資比率は11%
建設期間の施工監理、完工後の発電所の運転保守を行う現地法人を別途設立し業務履行する予定。
現在、インド側銀行団の融資契約に係る最終調整を実施中であり、調整終了次第、工事着工予定。
商業運転開始は平成17年以降を予定
|