中華人民共和国天石ボタ焚き火力IPPプロジェクトへの参画について
平成12年11月1日
電源開発株式会社
当社は、中華人民共和国山西省にて現在建設中のボタ焚き火力IPPプロジェクトにおいて、参画することとし、今般、プロジェクト事業会社として現地合弁会社を設立するため、当事者間で「合弁契約」を締結いたしました。

また、現地合弁会社より、運転保守に係るコンサルタント業務を受注することとなっております。
なお、本件は日本の電力会社で初めての中国本土でのIPPプロジェクトとなります。

1.プロジェクトの概要・経緯

本プロジェクトの立地点はコークスの産地であり、ボタの不法投棄により環境悪化が進み、社会問題化しています。
こうした中で、本プロジェクトは同地点に環境に配慮した資源節約総合利用型発電プロジェクトとして中国で初めての外資案件として成立し、本プロジェクトの参画につき、従来から同省太原第一熱電所において高硫黄炭脱硫技術実証試験計画(通産省受託案件)で実績を有する当社に要請があったものであります。
当社は、これに対し、(1)廃棄物であるボタの有効利用に技術的に関与することは、社会貢献に資すると考えられること、(2)当社と山西省とは、石炭の購入や上記脱硫プロジェクトをとおし高い信頼関係にあること、(3)発電設備がほぼ完成に近い状態にあること等を総合勘案し、参画することとしたものであります。
(1)地 点: 中国山西省霊石県(同省太原市南約160km)
(2)タイプ: ボタ及び低品位炭燃焼 循環流動床ボイラ火力発電脱硫効率90%,脱塵効率99%,低Nox排出型発電
(3)出 力: 2×25MW
(4)燃 料: コークス生産に伴って廃棄されるボタ及び低品位炭ボタは中国の資源節約総合利用認可制度に基づき無償供給される。
(5)スキーム: BOO方式(Build, Own and Operate方式)
(6)売電先: 山西省電力公司
(7)事業会社名: 山西天石電力有限公司
(8)運転保守: 山西柳林電力有限責任公司
(9)総事業費: 約2億4千8百万元(約32億円)[出資4:借入6]
(10)融 資: 中国工商銀行より、山西省地方電力公司の保証にて調達。
(11)工 程: 1998年12月 着工
2000年12月 1号機商業運転開始予定
2001年02月 2号機商業運転開始予定
2.合弁会社の概要(プロジェクト事業会社)の概要
(1)名 称: 山西天石電力有限公司
(2)所在地: 中華人民共和国山西省霊石県
(3)資本金: 約9千9百万元(約12億9千万円相当:1元13円で換算)
(4)出資比率:
山西省地方電力公司  48%(約6.2億円相当)
当社  24%(約3.1億円相当)
霊石県電力開発有限責任公司  15%(約1.9億円相当)
日商岩井(中国)有限公司  12%(約1.6億円相当)
晋信国際(香港)投資有限公司  1%(約0.1億円相当)
※なお、董事会(取締会)は全体で8名で構成されます。当社より、副董事長(副会長)、董事(取締役)各1名、日商岩井より董事1名を派遣し、3名を 日本側で占めることにより、拒否権を発動し得る33.4%以上を確保します。
(5)事業概要 2×25MWの発電ユニットの建設・運営及び発電電力の販売
3.O&Mコンサルタント業務の概要
(1)契約相手先 山西天石電力有限公司
(2)業務内容 1)先進的予防保全技術導入指導
2)合理的運転保守体制の追求と事故対策アドバイス
3)流動床灰有効利用技術の開発アドバイス
(3)契約金額 未定
以上
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