タイ国ラヨン・ガスコージェネレーションIPP事業への参画について
平成13年3月15日
電源開発株式会社
当社は、タイ国ラヨン県にて計画中のガスコージェネレーションIPP事業(出力11.6万kW及び蒸気30トン/時)に参画することとしました。
3月7日に、現地事業会社(TLP Cogeneration社)へ出資(20%)を行うため、EGCO(タイ最大の民間発電会社)・TLPC(EGCO傘下のガス発電事業子会社)・当社の3社間で、株主間協定を締結致しました。
さらに、今般(3月14日)、現地事業会社と銀行団との融資契約が調印され、4月より建設工事に着手することとなりました。
運転開始は2003年1月を予定しています。

本事業は、工業団地内の企業に電力と蒸気を直接販売するとともに、SPPプログラム(小規模発電事業者買取保証制度)に基づき、EGAT(タイ国発電公社)に電力を卸販売するものです。

当社にとって、本事業は、
  1. 事業の実現性が極めて高く、安定した収益性が見込まれること
  2. タイ国最大の民間発電会社であるEGCOとの連携は当社の将来の海外投資事業、特にASEAN地域へのビジネスチャンスを広げることになること。
  3. 海外ガスコンバインド・コージェネレーション事業への初参画となること。
等の意義を有するものと判断されることから、今般参画することとしたものです。
なお、本事業への参画により、当社の海外でのIPP事業は5件目(運転中1件、建設中1件、計画中2件)となります。

※SPPプログラム:小規模発電事業者買取保証制度
SPP(Small Power Producers)プログラムは再生エネルギーや廃棄残余燃料の利用を促進するとの観点から、9万kW以下クラスの小規模な事業者が発電し、それをEGATに売電することを認める政策に沿って1992年に制定された法律である。具体的には1)水力・風力・ミニ水力発電、2)バイオマス発電、3)火力・コージェネ(熱電併給)システムのいずれかによって発電した電力をEGATが買電する。2000年10月時点では、43の発電所(179.4万kW)が電力供給を行っている。
1.事業の概要
地 点 タイ国ラヨン県ラヨン工業団地内(バンコクから東南約200km)
タイプ ガスコンバインドサイクル発電
出 力 11.6万kW及び蒸気30トン/時
燃 料 天然ガス《PTT(タイ石油公社)との間でガス供給契約を締結》
スキーム BOO方式(Build, Own and Operate方式)
販売先 EGAT(タイ電力公社) 6万kW(30トン/時)
ラヨン工業団地内企業   4.5万kW(30トン/時)
事業会社名 TLP Cogeneration社(1997年12月設立)
運転保守 ESCO社(EGCOの子会社)
総事業費 約3,523百万バーツ(約102億円)[出資3:借入7]
融 資 タイ国クルンタイ銀行他2行のプロジェクトファイナンスにより調達。
工 程 2001年4月  工事着工(建設期間21ヶ月)
2003年1月 運転開始
2.現地事業会社の概要
名 称 TLP Cogeneration
所在地 タイ国バンコク市
資本金 約1,060百万バーツ(約31億円:1バーツ2.9円で換算)
出資比率 EGCO(Electric Generating Public Company):40%(約12.4億円相当)
TLPC(Thai LNG Power Corporation Limited):40%(約12.4億円相当)
当社:20%(約 6.2億円相当)
※役員は5名とし、当社から1名を任命(非常勤)
事業概要 発電設備の建設・運営及び電力・蒸気の販売
以上
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