カンボディア国電力技術基準及びガイドライン整備計画調査に関する
コンサルタント業務の受託について
平成14年11月21日
電源開発株式会社
中部電力株式会社
電源開発株式会社及び中部電力株式会社の共同企業体はこの度、国際協力事業団(以下「JICA」という)より、カンボディア国電力技術基準及びガイドライン整備計画調査に関するコンサルタント業務を受託いたしました。

本調査は、カンボディア政府の要請に応えて、電力設備に関する技術基準の作成とそれを補完するガイドラインの作成を行い、開発調査を通じカンボディアの電力技術者への技術移転を図るものであります。

さらに、この調査を通じて収集した資料を基に、カンボディアの電力セクターの現状分析、解決すべき課題の発掘、将来展望、政策提言を行います。

電源開発としては、本受注はこれまでの主流であったプロジェクト開発型とは異なる本格的な知的支援型業務であり、本件調査の受注を契機に今後、このようなソフト提供型の分野にも積極的に取組んでまいります。

中部電力としても、電気事業経営、民間投資活用、人材育成などの知的支援に関するコンサルティングはこれまでも進めており、今後とも積極的に進めてまいります。

1.本調査実施の背景
カンボディア国は、長期の内戦終了後、各ドナーの支援により、破壊、放置されていた電力供給施設をリハビリしてきました。
しかし、近年の急速な経済の復興、発展に伴い電力需要が急増しており、さらに電力供給システムがきわめて脆弱であるため、電力供給信頼度・安定度は極めて低い状況です。

このような状況を改善するため、カンボディア国は民間セクターに電力事業に積極的に参入させることを目指し、世界銀行の支援を得て2001年2月に電気事業法を発効させました。さらに同法に基づき、電気事業者に対し事業免許を与えるカンボディア電力庁(EAC)が設立され、業務(既存の事業者に対する免許の交付)が開始されています。

こうした動向を踏まえ、JICAは2002年3月にプロジェクト形成基礎調査団を、2002年6月に予備調査団を派遣して、本調査実施の妥当性を確認しました。

JICAはこれらの調査結果を踏まえて本年9月に調査実施に関するコンサルタント選定のための入札を行い、電源開発株式会社は中部電力株式会社と共同企業体を組み応札したところ、第一位に指名されました。今般、諸条件で合意に至ったことから受注の運びとなったものです。

2.本調査の概要
  1. 調査名
    カンボディア国電力技術基準及びガイドライン整備計画調査
  2. 調査対象地域
    カンボディア全土
  3. 実施期間
    平成14年11月〜平成16年1月(15ケ月間)
  4. 主な調査内容
    1. 電力設備等の現状、電力センターの将来ビジョン等にかかるレビュー
      及び電力供給サービスの技術的事項にかかる目標設定
    2. 電力技術基準案及びガイドライン案の作成
    3. 電力技術基準を施行するために必要な政策提言の策定
    4. 電力技術基準案及びガイドライン案のクメール語への翻訳
[参考]
[カンボディア国の概要]
  • 正式名称:カンボディア王国
  • 首  都:プノンペン
  • 面  積:約18万平方キロメートル(日本の約1/2弱)
  • 人  口:約1,052万人(1997年央値)
  • 言  語:クメール語
  • 通  貨:リエル(1米ドル=3,770リエル、1998年12月末)


  • [政治経済情勢]
    1970年代から20年以上も続いていたカンボディアの動乱も、1991年10月のパリ和平協定の調印により一応の終止符が打たれ、1993年には第1回総選挙が実施されるなど、ようやく復興への道を歩み始めた。

    1997年の7月事変及びアジア経済危機による外国援助や投資、観光収入の減少等により経済が悪化(GDP成長率は96年の3.5%から98年には1.5%に低下)。新政権は、経済再建を最大の課題として、財政・森林管理・兵員消滅・行政・社会セクター等の改革に真剣に取り組み、定期的に改革の進捗に関するドナー国とのモニタリング会合を開催。99年には政治的安定の回復とともに経済が好調に推移し、6.7%のGDP成長率を達成した。2000年も洪水による大きな被害を受けながらも、5.4%の成長率を達成した。

    [エネルギー事情]
    カンボディアでは、国連の報告書によると、1995年における全商業エネルギー消費量は17.2万トン(石油換算)で、この内の94.8%に当たる16.3万トンを石油製品(全量輸入)が占めている。

    一方、1995年における非商業エネルギーの消費量は156.5万トン(石油換算)で商業エネルギーの9倍の規模に達している。非商業エネルギーの中では薪の消費量が全体の90%程度と圧倒的に大きく、残りを木炭と農業廃棄物(籾殻、藁、外皮、牛糞等)が分け合っている。

    [電力事情]
    現在の電気事業体制は、鉱工業エネルギー省(MIME:Ministry of Industry,Mines and Energy)の管轄下で、カンボディア電力公社(EDC;Electricitie du Cambodge)が全国の電力供給を担っている。

    ただし、カンボディア電力公社が全国の電力供給を受け持ったのは1996年3月以降で、送電系統が無く各主要都市が連系されていないこともあり、現時点で全国規模の供給体制が整備されている訳ではない。現在、カンボディア電力公社の供給地域は、首都プノンペン市、シェムリアップ市、シハヌークビル市、コンポンチャム市の4カ所に限られている。このため、その他の主要都市では従来どおり地方自治体の管理する電力局が電力供給を行っており、今後、各地の地方自治体の管理する電力局は徐々にカンボディア電力公社に統合される予定である。
    以上
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