木質系バイオマスの石炭火力発電所への混焼技術研究開発の開始について
平成13年9月12日
電源開発株式会社
当社は、今般、木質系バイオマスの石炭火力発電所への混焼技術の研究開発に着手いたしました。本研究開発は、経済産業省の地球環境保全関係産業技術開発促進事業制度を活用し、当社と財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE)が事業費(183百万円)を1/2ずつ負担することにより、共同で技術開発を進めるものです。

研究期間は、平成13年度から平成16年度までの4年間で、今年度は燃料となる木質系バイオマスの性状分析や資源量調査を行います。さらに、来年度以降は小型装置による粉砕性試験や燃焼試験を行い、その評価後、実際に火力発電所における燃焼試験を行う予定です。

石炭は経済性、供給安定性に優れたエネルギーセキュリティー上不可欠な資源でありますが、CO2排出原単位が大きく、石炭火力発電所におけるCO2排出削減は地球温暖化防止対策上の大きな課題となっております。木質系バイオマス燃料はもともと植物であり、燃焼によって生じた二酸化炭素は再び植物に吸収されるものとして排出源としては計算されません。したがって、木質系バイオマス燃料を混焼させることは石炭火力発電所においてCO2排出量を削減したものと見なされます。

具体的な木質系バイオマス燃料としては間伐材などを想定しておりますが、これにより林業の活性化や未利用木質系エネルギーの有効利用にも繋がり、地球環境保全に大いに寄与するものと思われます。

当社は今後とも、本技術研究開発のみならずバイオマスエネルギーの利用に関して積極的に取り組む所存です。
以上
参考資料
1.RITEについて
名称: 財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE)
[Research Institute of Innovative Technology for the Earth ]
設立: 1990年07月27日
目的: 地球環境の保全に資する産業技術に関する研究開発、調査研究等を行い、もって地球環境の保全及び世界経済の発展に資する。
代表者: 理事長 小林庄一郎
所在地: 京都府相楽郡木津町木津川台9丁目2番地(関西文化学術研究都市内)
連絡先: 研究企画部研究業務課 太田、渕上
電話:0774−75−2302
2.地球環境保全関係産業技術開発促進事業制度について
地球環境問題の解決に資する産業技術の実用化を促進することが緊急かつ重要な課題になっています。
RITEでは、経済産業省の地球環境保全関係産業技術開発促進事業制度(平成2年度創設)を活用し、 民間企業等の参加を得て(民間企業1/2負担)、技術開発を促進しています。
  • 技術開発の規模
    1件あたりの事業費は、年間数千万円から1億円程度

  • 技術開発期間
    技術開発の期間は、3〜5年

  • 対象分野
    石油等化石燃料の消費に伴い発生する地球環境問題の解決を図るために必要となる革新的な次の3分野の技術開発を対象。
    (1)地球温暖化問題の解決に資する技術
    (2)地球環境への負荷の低減に資する技術
    (3)地球環境保全に資する測定技
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