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高倉揚水発電所計画の凍結について
北陸電力(株)、電源開発(株)は、高倉揚水発電所建設に向けた調査を実施してまいりましたが、この度、この計画を凍結せざるを得ないとの決定にいたりました。
高倉揚水発電所計画は、約10年前の旺盛な電力需要の増勢を背景に、中地域電力3社(中部電力(株)、北陸電力(株)、関西電力(株))におけるピーク需要対応の広域電源として、福井県今庄町と岐阜県藤橋村において、北陸電力(株)と電源開発(株)が共同で出力210万kWの揚水発電所を建設し、平成23年度の運転開始を目指し、これまで地形・地質調査並びに環境影響評価法に基づく方法書の作成など諸準備を進めてきたところであります。
しかしながら、中地域電力3社の電力需要は、昨今の長引く景気低迷、省エネルギーの進展や負荷率改善によるピーク需要の伸び悩み等、需要構造の大きな変化もあり、ピーク需要の見通しを大幅に下方修正せざるを得なくなりました。さらに、電気事業をめぐる様々な経営環境の変化のなか、一層の経営効率化が必要なことを踏まえ、中部電力(株)、北陸電力(株)、関西電力(株)、電源開発(株)の4社で、協議いたしました結果、高倉揚水発電所計画については具体的な開発工程をお示しすることができない状況となり、本計画は凍結せざるを得ないとの結論にいたりました。
これまで本計画推進にあたり、ご理解ご協力をいただきました地元をはじめ関係者の皆様には感謝申し上げますとともに、かかる結論にいたりましたことにつきまして、何卒ご理解を賜りたいと存じます。
問合せ先
北陸電力(株) |
地域広報部報道チーム |
井沢 |
076−433−8938 |
北陸電力(株) |
東京支社営業・調査チーム |
会津 |
03−3502−0471 |
電源開発(株) |
総務部広報室 |
高野 |
03−3546−9378 |
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参考 |
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[これまでの経緯]
(昭和59年までの調査)
昭和47〜48年 |
「昭和47年度総合開発に伴う発電計画調査及び発電水力調査」実施
(通産省からの協力依頼により北陸・電発が共同で調査) |
昭和49〜59年 |
国の調査終了を受け,引き続き北陸・電発による共同調査実施 |
昭和59年 |
将来の需要動向を見極めるため,一時調査を中断 |
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(平成4年調査工事再開の申入れ以降の経緯)
平成04年12月 |
地元へ調査工事再開の申入れ |
平成05年06月 |
福井県側 調査工事再開に対する地元同意を取得 |
平成06年01月 |
岐阜県側 調査工事再開に対する地元同意を取得 |
平成06年04月 |
地形・地質調査工事の再開 |
平成06年11月 |
地元へ環境調査の申入れ |
平成06年12月 |
環境調査の開始 |
平成07年08月 |
猛禽類調査の開始 |
平成10年03月 |
猛禽類調査の実施により,使用開始時期を2年繰り延べ |
平成11年03月 |
環境影響評価法の適用により,使用開始時期を4年繰り延べ |
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[高倉揚水発電所計画の概要]
発電所所在地 |
福井県南条郡今庄町瀬戸 |
水系および河川名 |
上池 木曽川水系揖斐川支流赤谷
下池 九頭竜川水系日野川支流高倉谷川 |
発電方式 |
純揚水式 |
最大出力 |
210万kW(35万kW×6台) 北陸70万kW,電発140万kW |
運転開始時期 |
平成23年度(先行機 各社1台),平成24年度以降(後続機) |
開発体制 |
北陸電力(株)と電源開発(株)の共同開発 |
ダム所在地 |
上池 岐阜県揖斐郡藤橋村大字塚
下池 福井県南条郡今庄町瀬戸 |
形 式 |
ロックフィルダム |
有効貯水量 |
約 1,600 万m3 |
ダム高×長さ |
上池 約100m×約300m 下池 約140m×約450m |
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