タンザニア国電力設備リハビリ調査に関する
コンサルタント業務の受注について
平成13年2月27日
電源開発株式会社
当社は、このたび、国際協力事業団(JICA)より、タンザニア国の主要3都市であるダルエスサラーム、アルーシャ、モシにおける送配変電設備のリハビリテーション調査に関するコンサルタント業務を受注いたしました。
本調査の主業務は、タンザニア国において今後大幅な電力需要の伸びが見込まれる産業及び商業の中心である主要中核都市の電力供給安定化及び信頼性の向上を図ることを目的として、3都市の送配変電設備の現状把握と復旧案及び拡張案を作成し、さらにそれらの計画案の設計、経済性評価及び環境影響評価等を行い、完成後の保守維持管理計画を作成することです。
本調査は本年2月より2002年度まで3ヵ年度にわたって実施する予定であり、今年度分の受注金額は約6千万円強です。
本調査受注により、当社の海外コンサルティング業務実績は、累計で56カ国181件目(アフリカにおいては8カ国12件目、タンザニア国においては3件目)となりました。
1.本調査実施の背景・経緯
タンザニアでは、電力エネルギーにアクセスできるのは全人口の7%程度しかなく、大半はいまだに薪などの伝統的な一次エネルギーに依存している状況にあり、電源の開発とともに電力供給の信頼性向上等を目指す同政府は、電力セクターの中長期的な国家戦略及び需要予測を含むマスタープラン及びフィージビリティ調査の要請をわが国に行いました。
これを受けた日本政府は昨年10月に予備調査を行って本調査実施の妥当性を確認し、12月に国際協力事業団(JICA)が本調査実施に関するコンサルタント選定のための公示を行いました。当社はこれに応募したところ第1位に指名され、今般、諸条件で合意に至ったことから受注の運びとなったものです。

2.本調査業務の概要
本調査では、特に、今後大幅な電力需要の伸びが見込まれる産業及び商業の中心である主要中核都市の電力供給安定化及び信頼性の向上を図るために、調査対象地域をダルエスサラーム、アルーシャ、モシの3都市に絞り込んで、マスタープラン調査、フィージビリティ調査、モデルケーススタディを実施することとしています。

各調査の具体的な業務内容は以下のとおりです。
(マスータープラン調査)
  1. 調査対象地域における送配変電設備の現状把握とリハビリ案及び拡張案の作成。
  2. 対象地域の電力需給計画の立案。
  3. 送配電のための人材育成状況の現状把握と地方への技術移転の為の強化策の立案。
  4. リハビリ計画の実施に伴う環境配慮事項の調査
  5. 対象設備の概念設計
  6. 財務経済分析
(フィージビリティ調査)
  1. 対象設備の基本設計とコスト積算
  2. 財務経済分析
  3. 環境影響評価
  4. 実施計画の策定(工事計画、資金計画を含む)
(モデルケーススタディ)
  1. タンザニア電力公社の給電維持管理センターの現状把握と改善策の策定。
  2. 地方での維持管理を効率良く行うため、地方給電維持管理センター等を対象とした技術移転、及び、機能強化を含む維持管理計画案の作成。

3. 本調査の業務スケジュール
今回受注した調査は、本年2月より2002年度まで3年次にわたって実施する予定です。 初年度に当たる今年度は主にマスタープラン調査を、2年目に当たる2001年度はマスタープラン調査結果を取りまとめたうえでフィージビリティ調査及びモデルケーススタディを実施し、最終年度にはすべての調査結果を取りまとめたファイナルレポートを完成させることとしています。
以上
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