マレーシア国 プライ ガス・コンバインドサイクル発電計画
オーナーズ・エンジニア業務の受注
平成12年10月27日
電源開発株式会社
当社はこの度、マレーシアのIPP (Independent Power Producer)事業者であるSKS VentureSdn. Bhdより出力350MWガス・コンバインドサイクル発電プロジェクトのオーナーズ・エンジニア(OE)業務を受注しました。

プライ ガス・コンバインドサイクル発電計画の概要
本計画は、マレーシア電力庁(TNB)の既設プライ重油火力発電所(120MW x 3)に隣接した既設設備撤去跡地に、最新鋭の一軸型350MWガス・コンバインドサイクル発電設備を建設し、2003年3月1日の商用運転開始を目指しているものです。

発生電力は電力受給契約(PPA: Power Purchase Agreement)により、全てTNBに売却されます。また、燃料となる天然ガスは国営石油会社であるPETRONAS社より燃料供給契約(FSA: Fuel Supply Agreement)にもとづき、ガス・パイプラインにより供給されます。

(計画概要)
  • 発電形式:ガス・コンバインドサイクル発電
  • 出  力:350MW
  • 運用開始:2003年3月1日(予定)
  • 場  所:ペナン州プライ地区(ペナン島の対岸のプライ工業地区)


本件受注経緯
本年1月、本プロジェクトの実施主体であるSKSヴェンチャーズ社よりマレーシア国の火力プロジェクトに豊富な実績を有する当社に対し特命にて本件プロポーザル提出要請がありました。 これを受け当社は2月にプロポーザルを提出し、その後、相手方と契約内容に関する諸条件について交渉を重ね、先般合意に至ったものであります。

当社受注業務の概要
当社はSKS社のOEとして、IPPプロジェクトの基本計画、設計、施工監理および試運転を担当するほか、IPP開発事業にかかわる様々な支援業務をオーナーに対して実施することとしています。
契約金額は約4億3千万円、業務期間は2004年2月末までを予定しています。

本件受注の意義
このプロジェクトは、当社にとって海外におけるIPP事業者への事業支援であるとともに、国内において事業機会が少なかった本格的なガス・タービン火力であることから、民営化を目指す当社の事業領域の拡大に資するものと考えております。
以上
*オーナーズエンジニア業務
本件においては、電力IPP事業に参入しようとする他業種の会社が社内に電力技術者を持たない場合に、あたかもその会社(オーナー)のエンジニアの如く業務を行うことを言う。
[参考]
[マレーシア国の概要]
首  都:クアラルンプール
人  口:約2千万人
面  積:33万平方キロメートル
発電出力:約1,100万kW

[プロジェクトの背景]
近年、マレーシア電力庁(TNB)は、IPP導入ならびに既存火力発電所の一部売却等発電部門における民活を推進しています。
本プロジェクトも、この方針の一環として位置付けられるものと思われます。

[プロジェクト実施主体の概要]
(1)名称:SKSヴェンチャーズ社(SKS Ventures Sdn.Bhd.)
(2)概要:マレーシア国において食品関連事業、飲食事業、不動産事業、土木建設事業等広汎な事業展開をしているSKSグループが、電力IPP事業へ進出するために設立した会社であります。
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