「金町浄水場常用発電PFIモデル事業」が運用開始
平成12年10月2日
電源開発株式会社
清水建設株式会社
石川島播磨重工業株式会社
石川島播磨重工業株式会社(以下IHI)、清水建設株式会社、電源開発株式会社の3社グループが出資している「金町浄水場エネルギーサービス株式会社」は、東京都水道局金町浄水場(葛飾区)常用発電PFIモデル事業の事業者として、10月3日から東京都水道局に電力と蒸気を供給することになりました。

本事業は、震災対策、環境対策及びコスト縮減を図ることを目的として、東京都水道局が全国の自治体に先駆けて導入するPFI事業であり、自家発電の建設・運営を実施する事業者を公募により決定した初めてのモデルケースとして、昨年10月に当事業会社と契約を締結し、工事を進めてきたものですが、この度、施設が完成し、運用を開始することになったものです。

事業内容は、事業会社である「金町浄水場エネルギーサービス(株)」が電気と蒸気を供給することができるコージェネレーション設備を設置、所有及び運用し、水道局が電力と蒸気を購入する、PFIのサービス購入型(*1)と呼ばれるものです。

また、事業期間終了後、事業会社は、本設備を撤去し事業場所を設備前の状況に復帰させる BOO(*2)と呼ばれる方式です。事業期間は、平成32年10月までの契約です。
今後とも、当グループ各社は、官民協調の新たな仕組みとしてのPFI事業に積極的に参加していく方針です。
* 1 サービス購入型… 民間事業者が公共施設などの設計、建設、維持管理及び運営を行ない、公共部門はそのサービスの購入主体となり、民間事業者は、公的部門からの支払いにより事業コストを回収する形態。
* 2 BOO(Build Own Operate)… 民間事業者が施設を整備し、最後まで事業を継続する方式。
<金町浄水場エネルギーサービス株式会社の概要>
1. 本社所在地: 東京都江東区豊洲2−2−1
2. 資 本 金: 2億4,000万円
(出資比率 IHI:60%、清水建設:20%、電源開発:20%)
3.役   員: 代表取締役社長 安達 竹雄(IHIガスタービン事業部長)
社長を含む取締役は5名(IHI:3名、清水建設:1名、電源開発1名)監査役は3名(3社から各1名)
4. 従 業 員: 11人
5.供給規模: 年間電力供給量 49,000MWH(年間総電力使用量の約半分)
年間蒸気供給量 61,000GJ
6. 供給内容:
(1) 同浄水場の使用電力の約半分に相当する電力を、ガスタービン発電機2基で供給するほか、震災時などには、燃料に灯油を用いて非常用電源として電力を供給する。
(2) ガスタービン排気で蒸気をつくり、排水処理施設のスラッジ加熱用および発生土乾燥用の熱電源として供給する。
7.設備概要: 以下のとおり。
設備 項目 仕様
コージェネレーション設備 熱電可変型、非常用発電機兼用
ガスタービンの種類 一軸式航転型
システム系列数 2系列
燃料の種類 平常時:13A都市ガス
災害時:灯油
NOx削減方式 平常時:蒸気噴射方式
災害時:水噴射+乾式アンモニア還元方式
起動方式 圧縮空気によるエアータービン方式
能力・性能 最大発電能力 平常時:7,000kW以上
災害時:10,000kW以上
平常時最高発電効率 35%以上
平常時最高総合効率 65%以上
環境性能 NOx排出量 23.8ppm以下(@16%O2)
敷地境界騒音 45dB以下
敷地境界振動 60dB以下
以上
お問い合わせ先:
電源開発株式会社 広報室 高野(タカノ)TEL:03-3546-9378
IHI 広報室広報グループ 坂本 TEL:03-3244-5344
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