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糠平発電所1号機一括更新工事の竣工・運転開始について
Jパワー(電源開発株式会社、社長:北村雅良)糠平発電所の1号機について、主要設備の一括更新工事(水車、発電機、付属設備を一括して更新する工事)を実施しておりましたが、昨日11月30日(月)に使用前自主検査を終了し、同日より営業運転を始めました。
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一括更新工事が竣工した糠平発電所1号機 |
糠平発電所は北海道大雪山の東南に位置し、十勝川水系音更川にある水力発電所で、水車発電機を2台備えております。昭和31年の運転開始から50数年が経過し設備の老朽化が進み、とりわけコンクリート埋設部にある水車構成部品の劣化が著しく、更新時期に到達していました。
このため、設備の信頼性を新設時と同レベルに保つことを目的として、平成18年7月から水車発電機をリニューアルする一括更新工事を始め、2号機、1号機の順で実施してまいりました。2号機は平成19年11月に工事が完成し運転を開始しました。1号機は平成20年7月から工事に着手し17ヶ月を経て、このたび完成となりました。
水力発電所のリニューアルはCO2を排出しない再生可能なエネルギーの有効活用の推進が目的のひとつでもあり、回転速度を高めた最適設計により水車発電機の発電効率を向上させました。これに加え、入口弁など付属設備の電動操作化によるオイルレス化により環境リスクを低減させるなど様々な工夫を加えております。
また工事の実施にあたっては、発電所地点が大雪山国立公園に位置することから、古いコンクリートの撤去には騒音振動や粉塵の少ないワイヤー切断工法(※1)を、コンクリート粉を含んだ工事排水には濁水処理施設を導入して環境に対して万全の対策をとってまいりました。
(※1) |
人工ダイヤモンドを取り付けたワイヤーを用いて、ケーキにナイフを入れる要領でコンクリートを切断する工法。 |
なお当社では、田子倉発電所(福島県)においても同様の一括更新工事を実施しており、4機ある水車・発電機等主要機器のうち、2機(2号機、4号機)の更新工事が竣工、現在3機目(3号機)の工事が順調に進んでおります。
(参考)糠平発電所 |
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所在地 |
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北海道 十勝支庁 上士幌町 |
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最大出力 |
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42,000kW |
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最大使用水量 |
: |
45m3/S |
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ダム |
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糠平ダム(頂長293m、高さ76m) |
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運転開始 |
: |
昭和31年1月(部分運開) |
【添付書類】 |
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