大崎クールジェン株式会社の設立について

平成21年7月29日
電源開発株式会社
中国電力株式会社



 Jパワー(電源開発株式会社、本社:東京都中央区,社長:北村 雅良(きたむら まさよし))と中国電力株式会社(本社:広島県広島市中区、社長:(やました たかし))は、「酸素吹石炭ガス化複合発電 (酸素吹IGCC) 技術」および「CO2分離回収技術」に関する大型実証試験を効率的に進めるための新会社「大崎クールジェン株式会社」を、本日、両社の共同出資により設立しました。

 これまで両社は、供給安定性と経済性の両面で優れている石炭を重要なエネルギー資源と位置づけ、火力発電所における蒸気条件の高温・高圧化による高効率化などに努めてまいりました。

 一方、地球温暖化問題の対応が強く求められる中、さらなる高効率化とクリーン化による低炭素化を目指す革新的な石炭火力技術として、Jパワーが国および新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けて研究してきた多目的石炭ガス製造技術(EAGLE)の成果を活用し、平成18年度から酸素吹IGCC技術開発のための共同検討を行い、大型実証試験を中国電力株式会社 大崎発電所構内(広島県豊田郡大崎上島町)において共同で実施することで諸準備を進めてまいりました(平成18年5月31日平成20年6月2日 お知らせ済み)。

 大崎クールジェン株式会社は、17万kW級の酸素吹石炭ガス化技術の大型実証試験設備の建設を行い、酸素吹IGCCシステムとしての信頼性・経済性・運用性等を検証し、その後引き続き最新のCO2分離回収技術の適用試験による検証を行ってまいります。本実証試験を着実に前進させることで、将来的には、大型燃料電池との組み合わせにより、さらに高い効率が得られる「石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)」の可能性も出てまいります。

 大崎クールジェン株式会社は、本年8月から環境アセスメントを実施し、平成25年3月の建設工事開始、平成29年3月の実証試験開始を目指してまいります。

 これらの技術は、国の「Cool Earth エネルギー革新技術計画」に示されたロードマップに、「高効率石炭火力発電」および「二酸化炭素回収・貯留」の技術開発として位置づけられています。さらに、国の審議会の報告において提言された「Cool Gen計画※」の実現を目指すものです。


  Cool Gen計画とは、平成21年6月に経済産業省の総合資源エネルギー調査会鉱業分科会クリーンコール部会にて提言された、IGCC、究極の石炭火力発電を目指すIGFCと二酸化炭素回収・貯留(CCS)を組み合わせた「ゼロエミッション石炭火力発電」の実現を目指した実証研究プロジェクトを推進する計画です。
IGCC: 石炭ガス化複合発電(Integrated Coal Gasification Combined Cycle)
石炭をガス化し、ガスタービンと蒸気タービンにより複合発電する技術
IGFC: 石炭ガス化燃料電池複合発電(Integrated Coal Gasification Fuel Cell Combined Cycle)
IGCCに燃料電池を組み合わせて発電効率を向上させる技術


1.会社概要
○社名 大崎クールジェン株式会社
○設立日 平成21年7月29日
○設立時資本 9.8億円(資本金4.9億円,資本準備金4.9億円)
○出資比率 Jパワー 50%
中国電力 50%
○所在地 広島県広島市中区小町4−33(中国電力本社 構内)
○役員 代表取締役社長  芦谷 茂(あしたに しげる) (中国電力から派遣、非常勤)
代表取締役副社長 野口 嘉一(のぐち よしかず)(Jパワーから派遣、非常勤)
○事業内容 酸素吹石炭ガス化複合発電技術および二酸化炭素分離回収技術に関する大型実証試験設備の建設および試験の実施


2.今後のスケジュール
今後のスケジュール

以上


【添付書類】



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