EAGLEパイロット試験設備におけるCO2分離回収試験開始について
〜 国内初、石炭ガス化プラントと組み合わせた
CO2分離回収試験を本格的に開始 〜

平成20年11月06日
電源開発株式会社



 J-POWER(電源開発株式会社、社長:中垣喜彦)は、若松研究所(北九州市)に設置してある多目的石炭ガス製造技術開発(以下「EAGLE」:Coal Energy Application for Gas, Liquid and Electricity)パイロット試験設備において、昨日より国内初となる石炭ガス化プラントと組み合わせたCO2分離回収試験を本格的に開始しました。

 本CO2分離回収試験設備は、地球温暖化対策として課題となっているCO2削減に向けたCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)の実用化を念頭に、EAGLEの酸素吹石炭ガス化プロセスから発生する合成ガスからCO2を分離回収するシステムの検証を行うためのものです。
 このシステムは、ガスタービン燃焼の前にCO2を分離回収するいわゆる「燃焼前回収方式」であり、対象ガスのCO2濃度が高いことから、既存の微粉炭火力発電向け分離回収技術(燃焼後回収方式)と比べてより効率的にCO2が回収できるものと期待されています。
 本設備は、平成19年度より設計・製作に着手し、本年8月に既設のEAGLEパイロット試験設備への追設工事を完了しました。9月から設備の初期調整を開始し、昨日から、国内初となる石炭ガス化プラントと組み合わせた定格処理ガス流量1,000m3N/h のCO2分離回収試験を行っています。

 今後は、平成21年度までの試験研究期間において、石炭ガス化発電システムへのCO2分離回収技術の適用性と運用性を検証する予定です。

 なお、EAGLEは、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とJ-POWERとの共同研究事業として進められています。

<CO2分離回収試験設備仕様>
処理ガス量 1,000m3N/h(既設EAGLEパイロット試験設備生成ガス量の1/10程度)
CO2回収率 50〜90%(炭素基準)
回収CO2純度 99%以上


以上


【添付書類】



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