世界最大級の常圧150kW級SOFCシステム試験に着手
〜常圧25kW級のサブモジュール試験を経て、大型化・システム化へ〜

平成18年6月21日

電源開発株式会社




  Jパワー(電源開発株式会社 社長:中垣喜彦<なかがき よしひこ>)は、SOFC(固体酸化物形燃料電池)の新型発電構造について性能を確認したことから、これを採用して、来年1月から世界最大級の出力となる「常圧150kW級SOFCシステム」試験を行います。

  Jパワーと三菱重工業株式会社(社長:佃和夫<つくだ かずお>)は、三菱重工業製の円筒横縞型SOFCセルチューブを用いたSOFC開発を共同で実施してきました。

  今年4月から5月にかけて、このセルを用いた新型発電構造により、国内最大級の出力となる「常圧25kW級SOFCサブモジュール」試験を行い、安定性、運用性等にかかる試験項目を全てクリアしました。

  この試験により新型発電構造の高耐久性等の優れた性能が検証できたことから、引続き、SOFCのシステム化と長期信頼性の検証を主目的として、Jパワー単独で世界最大級の出力となる「常圧150kW級SOFCシステム」試験を行います。既に、今月から試験設備の据付に着手しており、来年1月から約1年にわたり試験を実施します。

  Jパワーは、将来のCHP(熱電併給)市場への導入、さらには電気事業用のシステム開発やIGFC(石炭ガス化燃料電池複合発電システム)への適用を視野に入れてSOFCの開発を進めていきます。


1.「常圧25kW級サブモジュール」試験(Jパワーと三菱重工業の共同研究)の概要
設置場所 三菱重工業 長崎造船所構内(長崎県長崎市)
試験期間 平成18年4月29日〜5月27日(うち515時間発電)
試験内容 構造の熱負荷安定性を確認するためのヒートサイクル試験(定格負荷から一旦停止し、その後再起動)、全負荷から50%負荷までの運用性確認試験、システム異常時の安定性確認のためのインターロック試験等
燃料 都市ガス(13A)

2.「常圧150kW級SOFCシステム」試験の概要(予定)
  設置場所 Jパワー 技術開発センター 茅ヶ崎研究所内(神奈川県茅ヶ崎市)
  試験準備 平成18年6月〜18年12月(据付工事、試運転等)
  試験期間 平成19年1月〜20年3月(目標発電時間:10,000時間以上)
  試験内容 (1)長期運用性試験 (2)起動・停止試験 (3)部分負荷性能試験 (4)負荷変化試験 等
  発電出力 150kW級
  発電効率 45%LHV(目標)
  排熱回収装置 吸収式冷温水器
  燃料 都市ガス(13A)




以上


添付書類
本文(PDF 15KB)
別紙(参考:固体酸化物形燃料電池(SOFC)の特徴/新型発電構造の特徴とモジュール構造図) (PDF 25KB)

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