平成16年度土木学会賞 環境賞の受賞について
〜発電所の増設工事における湿地復元〜

平成17年5月12日

電源開発株式会社



 この度、電源開発株式会社(社長:中垣喜彦<なかがき よしひこ>、以下「Jパワー」)は、株式会社ジェイペック(Jパワーグループ)と大成建設株式会社と共に、社団法人土木学会より「平成16年度土木学会賞 環境賞」を受賞いたしました。

 環境賞は、平成11年度に新設されたもので、土木学会賞の10部門のうち、環境の保全・創造に貢献した画期的なプロジェクトに与えられるものです。
 今回受賞したプロジェクト「国定公園の山岳域における湿地のミティゲーション 〜保全生態学の知見に基づく段階的埋立と順応的管理による湿地復元工事〜」は、新潟県と福島県の県境に位置する奥只見・大鳥発電所の増設工事(平成11年〜15年)において、Jパワー、株式会社ジェイペック、大成建設株式会社の3社が共同して実施したものです。なお、Jパワーが環境賞を受賞するのは今回が初めてとなります。

*ミティゲーション:自然環境に対する開発の影響を緩和する環境保全措置


(業績の概要)
   奥只見・大鳥発電所の増設工事では、工事で消失する湿地(0.8ha)について、代替の復元湿地と元の湿地とを長期間並存させ、生息する昆虫等が両方の湿地を往来できるようにして、湿地の生態系保全を図りました。特徴は次のとおりです。
  (1) 単に代替地を他地点に設ける従来型の方法と異なり、同一敷地内で埋立て工事と湿地環境(生態系)の保全を両立させた新しい技術であること。
  (2) 事業者・設計者・施工業者に加えて地元の生物研究者も参加し、保全生態学の知見(生態調査、順応的管理)を取り入れた土木工事であったこと。


 なお、奥只見・大鳥発電所の増設工事では、建設現場として国内で初めてISO14001(環境マネジメントシステムの国際標準規格)を取得し、イヌワシ等の貴重な動植物との共存に努めました。この取り組みにより、平成15年度の土木学会賞において「水力発電所再開発(奥只見・大鳥発電所増設)における自然環境保全と技術課題の克服−イヌワシの繁殖活動との共存をめざして−」として「技術賞」を受賞しております。

以上


〈問い合わせ先〉
Jパワー 広報室 山田、吉永
TEL 03‐3546‐2211(代表)





添付書類



Page Top
CLOSE