プレスリリース

2025年

プレスリリース

地熱発電坑井向け最新式掘削リグを新たに導入しました
~大口径掘削リグ保有で地熱発電の開発促進及び安定稼働に寄与~

2025年11月13日
電源開発株式会社

電源開発株式会社(以下「Jパワー」、本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:菅野 等)の100%出資子会社である株式会社J-POWERハイテックは、このたび地熱発電の調査及び運転に必要となる坑井※1向けの最新式の大口径掘削リグを新たに所有し、Jパワーグループによる地熱発電の安定稼働及び開発促進の取組みを進めていきます。

  1. 坑井: 地熱資源の調査や生産・還元を目的として掘削された井戸のこと。坑井を掘削することにより資源量の確認や発電のための蒸気・熱水の生産・還元を行う。

地熱発電は、太陽光発電や風力発電などの他の再生可能エネルギー発電と比べ天候に左右されずに24時間365日発電可能であり高い設備利用率を有すること、資源や設備の適切な管理により40年以上の長期安定的な発電が可能であるという特長を有しています。脱炭素の取組みが世界各国及び国内で積極的に進められている中、地熱発電はベースロード電源としてカーボンニュートラルへの貢献が期待されています。

地熱発電の調査・建設・運転開始後の安定稼働のためには、地熱坑井の掘削が必要ですが、地熱坑井の掘削には大口径掘削リグが必要であり、保有している掘削会社は国内では10社程度に限られています。昨今、国内地熱開発件数の増加等により掘削需給が逼迫しており、地熱発電の開発の制約や遅滞の一因に繋がっています。
この課題解決のため、今般、地熱向け坑井掘削工事の実績を有する株式会社J-POWERハイテックが最新式の大口径掘削リグを保有し、地熱坑井掘削の知見を有する㈱長内水源工業と協業することにより安定的な掘削体制を構築します。これにより、Jパワーグループの地熱発電事業の新規開発と既設地点の運転において、地熱坑井掘削の安定的なサプライチェーンを確保していきます。将来的には、当社グループ外地点での掘削にも対応し、日本の地熱発電の開発促進及び安定稼働に貢献していきます。

Jパワーは、わが国における電力の安定供給と気候変動問題への対応を両立すべく、地熱発電の開発に取り組んでいます。Jパワーグループは、電力の安定供給に貢献するとともに、2021年2月に公表したJ-POWER"BLUE MISSION 2050"に掲げるカーボンニュートラルの実現に向けて引き続き挑戦していきます。

外観外観

キャビン内キャビン内

リグ概要

機器 HONGHUA社製リグ(ZJ40/2250DBS geothermal AC VFD rig)
掘削能力 深度2,500m級
全高 地上54m(サブストラクチャーに櫓を組み立てた状態)
出力 ウインチ1000HP、掘削装置 500t、泥水ポンプ 800HP×3台
機能特長
  • キャビン内の操作席2台化、通信システムによる掘削パラメータのリアルタイム表示、ワンボタンでの自動化ツールとの連動運転による作業効率の向上や、タッチスクリーンとジョイスティックによる直感的なリグ操作、各機械状況のビデオ監視による操作性の向上により、円滑な坑井掘削が可能。
  • 手作業を要した諸機材の自動化(ドリルストリング搬送、パイプラッキング、ドリルフロアツール、マッドセーバー)により、作業安全性の向上や、掘削クルーの労働強度低減を実現。
  • 幅広い回転速度調整と大きなトルク出力特性を備えたACモーター駆動を搭載しており、従来品に比べ地質構造の変化に伴う掘削作業への影響を軽減。

以上

添付書類

本文(PDF:373KB)

Page Top
CLOSE