プレスリリース

2023年

プレスリリース

豪州ビクトリア州においてガス化褐炭を用いたクリーン水素製造の事業化を検討します

2023年3月8日
電源開発株式会社
住友商事株式会社

電源開発株式会社(以下、「Jパワー」、本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:渡部肇史)、住友商事株式会社(以下、「住友商事」、本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:兵頭誠之)は、豪州ビクトリア州ラトロブバレーにおける、ガス化褐炭を用いたクリーン水素※1製造事業(以下、「本事業」)の検討を共同で実施する覚書を締結しました。

本事業は、これまで日本政府および新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け、Jパワーが実施した多目的石炭ガス製造技術(EAGLE)開発およびそれを適用したJパワーと中国電力株式会社による大崎クールジェンプロジェクトの成果を反映し、また2022年に日豪両国の官民が協力し完遂した、国際水素サプライチェーン構築実証※2から得られたデータや知見を活用し、CO2分離・回収(CCS)技術を併用することで、クリーン水素製造の事業化検討を進めるものです。

製造したクリーン水素は、豪州域内での利活用のほか、NEDOの「グリーンイノベーション基金事業」として採択された「液化水素サプライチェーンの商用化実証※3」との連携についても検討し、世界初の商用規模水素サプライチェーン構築を目指します。

位置図

なお、3月3日、西村康稔経済産業大臣、NEDO石塚博昭NEDO理事長、豪州マクアリスター気候変動・エネルギー補佐大臣、豪州ヘイハースト駐日大使、豪州ビクトリア州政府パラス財務大臣の立ち会いの下、日豪間で前述の水素サプライチェーン構築を進展させることについての協力覚書を締結しています。

図 AZEC官民投資フォーラム図 AZEC官民投資フォーラム

Jパワーは、2021年2月にJ-POWER "BLUE MISSION 2050"を公表し、本事業はここで掲げる「CO2フリー水素発電」に向けた具体的取り組みのひとつです。今後も2050年カーボンニュートラルと水素社会実現に挑戦していきます。

住友商事は 、「気候変動緩和」を重要社会課題の一つに定め、「2050年のカーボンニュートラル化と持続可能なエネルギーサイクル実現への挑戦」を掲げており、脱炭素化に資する次世代事業の創出を目指しています。水素を脱炭素社会における重要なエネルギーのひとつとして位置付け、本事業を始め、地産地消型事業、大量製造・輸送/貯蔵・利用を推進する大型バリューチェーン事業、新技術への投資など、水素関連事業の開発に多角的に取り組んでいきます。

  1. クリーン水素
    水素1kgを製造する際に大気に放出されるCO2量に基準を設け、その基準以下で製造された水素がクリーン水素として定義される。基準値は各国・地域が設定するもので、日本では水素1kg製造にあたり、大気に放出されるCO2が3.4kg以下のものをクリーン水素として取り扱うことが議論されている。本事業ではCO2分離・回収(CCS)技術により水素製造時の大気へのCO2放出量を大幅に削減できクリーン水素製造が可能となる。
  2. 国際水素サプライチェーン構築実証
    豪州ビクトリア州ラトロブバレー産の埋蔵量が豊富な褐炭資源を用いた水素製造から日本への輸送までのサプライチェーン構築実証。
  3. 液化水素サプライチェーンの商用化実証
    NEDOの公募プロジェクト「グリーンイノベーション基金事業/大規模水素サプライチェーンの構築プロジェクト」として採択された実証事業。水素の調達・液化・出荷・海上輸送・受入までの一貫した国際間の大規模液化水素サプライチェーン実証を行うもの。
    受託者は日本水素エネルギー株式会社、岩谷産業株式会社、ENEOS株式会社。

以上

添付書類

本文(PDF:254KB)

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