プレスリリース

2023年

プレスリリース

豪州でカーボンニュートラルに向けた社会実装の共同検討を開始します
~CO2の吸収系及び削減系両クレジットの獲得に向け低炭素素材を活用~

2023年2月27日
電源開発株式会社

電源開発株式会社(以下「Jパワー」、本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:渡部 肇史)、セントラルクイーンズランド大学(以下「CQU」、所在:クイーンズランド州ブリスベン、学長(最高責任者):ニック クロンプ)の両者は、 地域産出の産業副産物(以下「地産素材※1」)を多量使用した低炭素素材(コンクリートの代替材料)を開発し社会実装すること、また、その結果期待される素材由来CO2の低減や同素材表面に付着する海藻類によるブルーカーボン※2により、地域環境問題解決の一助とするための共同検討を行うこととし、本日、Jパワー本店において、Jパワーの菅野 等副社長と、クイーンズランド州政府(以下「QLG」)のスターリング ヒンチリフ観光・イノベーション・スポーツ担当大臣の立ち会いの下、覚書を締結しました。

共同検討の具体的な内容は、地産素材を活用した低炭素で生物の共生を促進できる素材開発と海洋ブロックの社会実装を進めていくこと、および、その活用によりコンクリート関連工事から発生するCO2を低減し、また、海藻類の付着により固定されるCO2(ブルーカーボン)を増加させる手法を構築し試行していくこととなります。
これらを2032年のブリスベンオリンピックまでに社会実装することで、カーボンニュートラルに向けた各種取組みを世界にアピールすることを目指しています。

Jパワーは、エネルギー供給におけるカーボンニュートラルの実現に向け2021年2月に「J-POWER"BLUE MISSION 2050"」を公表し、関連する技術開発に取り組んでいます。
日本国内では、低炭素素材である「Jブルーコンクリート」を用いたブロックによる海域実証試験を行っており、2021年度には、ジャパンブルーエコノミー技術研究組合が発行する「Jブルークレジット※3」を民間施設では国内第1号として取得しました。
今後も低炭素素材の社会実装に向け、鋭意研究を進めていきます。

CQUは、QLGが2032年のブリスベンオリンピックがカーボンニュートラルを超えるレベルで開催されるべく様々な施策に取り組んでいる中で、QLGの目標を共有し、地産素材を活用したコンクリート代替材料の開発と社会実装に向けた準備に取り組んでいます。同時にブルーカーボンの社会実装にも取り組み始めています。

  1. ニッケルスラグ、亜鉛スラグ、アルミニウムスラグなど。
  2. 「ブルーカーボン」とは、海藻などの海洋生物に取り込まれて海に貯留された炭素のことで、藻場の再生や生物共生型防波堤の建設などの取組みにより今後拡大が見込まれています。 吸収系クレジットの一つ。
  3. Jブルークレジットとは、経済産業省が中心となり策定した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」において推進が定められたブルーカーボンのオフセット制度の実現に向けて、国土交通省により設立認可された同技術研究組合から発行されるものです。上記試験で低炭素素材を用いたブロックに付着した藻類による炭素吸収量が認められたJブルークレジットは15.6(t‒CO2)です。

以上

添付書類

本文(PDF:153KB)

添付資料(PDF:400KB)

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