プレスリリース

2022年

プレスリリース

旧茂喜登牛水路橋が土木学会「選奨土木遺産」に認定されました

2022年11月18日
電源開発株式会社

電源開発株式会社(以下「Jパワー」、本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:渡部 肇史)は、所有・管理する旧茂喜登牛水路橋(以下「本旧水路橋」、北海道足寄郡足寄町)が歴史的価値のある土木構造物であるとして、本日、公益社団法人土木学会(以下「土木学会」)から「選奨土木遺産」の認定書を授与されました。

「選奨土木遺産」は、土木学会により2000年に創設された認定制度であり、土木遺産の顕彰を通じて、社会や土木技術者へのアピール、まちづくりへの活用、失われる恐れのある土木遺産の救済・保護等を促し、歴史的土木構造物の保存に資することを目的とされています。選考対象は、竣工後50年以上を経過した交通、防災、農林水産業、エネルギー、衛生、産業、軍事等の用途に供された広義の現存する土木関連施設とされています。

本旧水路橋は、北海道中央の大雪山系を水源とする音更川、芽登川、美里別川からJパワーの設備である芽登第二発電所に発電用水を導くための導水路として使用されていました。本旧水路橋が完成した1958年はPC(プレストレスト コンクリート)技術黎明期であり、PC技術で建設された橋梁(以下「PC橋」)として当時から国内最大クラスのものでした。
2020年には耐震性と設備信頼性を図りつつ第三者被害防止に万全を期すために、埋設型水路を新設した後、本旧水路橋の解体撤去を行い、現在は調査・研究用として1径間分(約24m)のみ残存しています。残存している本旧水路橋のPC橋は土木技術面の価値が高く、土木学会の第三種委員会が設立され、調査・研究が進められており、今後はPC構造物やPC技術の発展に貢献していきます。

供用開始以降、約60年間にわたって北海道内の電力安定供給に貢献し続けてきたことや、今後も土木技術・PC技術の発展に寄与することが土木学会に評価され、Jパワーの設備で2021年度の糠平ダムに続き、2件目の「選奨土木遺産」に認定されました。

Jパワーは今後も、これまでの全国各地における水力発電所運営の経験と実績を踏まえ、2021年2月にJ-POWER "BLUE MISSION 2050"で掲げたカーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギーである水力発電所を安定的に運転し、地域の発展に努めていきます。

  • PC(プレストレスト コンクリート)......Prestressed Concreteの略。鋼材等によってあらかじめ圧縮応力を与えられたコンクリート。PC技術を用いることで、「圧縮には強いが引張に弱い」というコンクリートの弱点を克服することができる。

旧茂喜登牛水路橋

全景(解体撤去前)

全景(解体撤去前)


現況(残存区間)

現況(残存区間)


【旧茂喜登牛水路橋 概要】

所在地 北海道足寄郡足寄町
形式 ポストテンション式プレストレストコンクリート(PC)橋
橋長 全長約274m(残存区間は約24m)

【旧茂喜登牛水路橋 位置図】

位置図

以上

添付書類

本文(PDF:412KB)

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