プレスリリース

2022年

プレスリリース

「グリーン/トランジション・ファイナンス・フレームワーク」を策定しました
~カーボンニュートラル社会への移行に向けた資金調達の新たな枠組み~

2022年11月18日
電源開発株式会社

電源開発株式会社(以下「Jパワー」、本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:渡部 肇史)は、2050年のカーボンニュートラルに向けた長期的な戦略に基づくトランジション(移行)の取り組みに関する資金調達の枠組みである「J-POWERグループ グリーン/トランジション・ファイナンス・フレームワーク」(以下「本フレームワーク」)を策定しました。

※グリーン/トランジション・ファイナンス

  • グリーン・ファイナンス
    再生可能エネルギーの開発など、環境改善効果のある事業に資金使途を限定する社債および借入をいいます。

  • トランジション・ファイナンス
    気候変動への対策を検討している企業が、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、長期的な戦略に則り温室効果ガス削減の取り組みを行っている場合に、その取り組みを支援することを目的とした金融手法(社債および借入)をいいます。トランジション・ファイナンスには、調達した資金の使いみちをトランジション戦略に沿った特定の事業に限定する「資金使途特定型」と、資金使途を特定せずトランジション戦略に沿った環境目標を設定し、その達成状況に応じて金利条件等が変動する「資金使途不特定型」があります。
    なお、トランジションとは、カーボンニュートラル社会を一足飛びに実現するのではなく、国や産業などの個々の事情に応じて、実現の見通しがある技術を用いながら、段階的に移行していく概念です。

Jパワーは、2020年12月に策定した「J-POWER グリーンボンド・フレームワーク」に基づき、2021年以降これまでにグリーンボンドを3回発行し、調達した資金をCO2フリー電源である陸上風力プロジェクトの開発などに充当してきました。今般、Jパワーグループにおけるトランジションの取り組みをさらに加速するために、従前のフレームワークを再構成し、グリーン・ファイナンス(資金使途特定型)およびトランジション・ファイナンス(資金使途特定型および資金使途不特定型)を実施するための包括的な資金調達の枠組み(下表)としました。Jパワーは今後、本フレームワークに基づく社債(ボンド)および借入(ローン)による資金調達を検討していきます。

グリーン/トランジション・ファイナンス(資金使途特定型)の資金使途候補

J-POWER"BLUE MISSION 2050"の取り組み内容 資金使途候補
CO2フリー水素エネルギー 水素発電 アップサイクル(既存設備へのガス化炉追加)
アップサイクル(CO2分離・回収設備追加)
CO2フリー水素発電設備 *
燃料製造(CO2フリー水素) CO2フリー水素製造設備 *
CO2フリー発電 再生可能エネルギー 水力・風力・地熱・太陽光発電 *
原子力 大間原子力発電
電力ネットワーク 安定化 分散型エネルギーサービス *
増強 周波数変換所等増強
再エネに対応するネットワーク増強
国内石炭火力 非効率火力休廃止
バイオマス・アンモニア混焼・専焼等対応設備

*グリーン・ファイナンスの資金使途候補。
※資金使途は個別のファイナンスの都度検討するため、現時点では未定です。



トランジション・ファイナンス(資金使途不特定型)の環境目標候補

重要な評価指標(KPI)** 達成すべき目標値(SPT)***
CO2排出量削減(Jパワーグループ国内発電事業CO2排出量)
  1. 2025年度:700万トン削減(2017-2019年度3ヵ年平均実績比)
  2. 2030年度:40%(2017-2019年度3ヵ年平均実績比)/1,900万トン削減(44%削減、2013年度実績比)

**Key Performance Indicatorの略。
***Sustainability Performance Targetの略。重要な評価指標(KPI)に関して達成すべき目標として設定されます。
※達成すべき目標値(1.2.のいずれかもしくは両方)および目標の達成状況に応じた金利条件等の変動等の諸条件は、個別のファイナンスの都度決定します。



本フレームワークの策定にあたっては、第三者評価機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社からグリーン・ファイナンス、トランジション・ファイナンスおよびサステナビリティ・リンク・ファイナンスに関する各種基準への適格性についての評価を受けています。

Jパワーグループでは、2021年2月に、2050年のカーボンニュートラルと水素社会の実現に向けた戦略として「J-POWER "BLUE MISSION 2050"」を公表し、「CO2フリー電源の拡大」「電源のゼロエミッション化」「電力ネットワーク」の3つを柱として、電力の安定供給を維持しながらカーボンニュートラルへのトランジションに取り組んでいます。

J-POWERグループが目指す脱炭素社会への段階的な移行

Jパワーグループは、「人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献する」という企業理念に基づき、エネルギーの安定供給と気候変動対応の両立を目指した事業遂行に取り組んでいます。引き続き電源のゼロエミッション化など事業活動を通じて、企業価値を一層高めていくと共に、社会の持続的発展に貢献していきます。

以上

[注]本プレスリリースは、当社のトランジションの取り組みに関する情報を公表することを唯一の目的に作成されたものであり、日本国内外を問わず一切の投資勧誘またはそれに類する行為のために作成されたものではありません。

添付書類

本文(PDF:340KB)

添付1.J-POWERグループ グリーン/トランジション・ファイナンス・フレームワーク(PDF:2.02MB)

添付2.セカンド・パーティー・オピニオン(DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社)(PDF:3.23MB)

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