プレスリリース

2021年

プレスリリース

東南アジア初となるインドネシア・グンディCCS実証プロジェクトの事業化調査を開始
~プルタミナ社、国立バンドン工科大学と共同スタディ契約を締結し、プロジェクト実現に向けた体制を強化~

2021年7月19日
電源開発株式会社

電源開発株式会社(以下Jパワー、本社;東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員 渡部肇史)は、日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤雅之)グループのエネルギー・環境コンサルティング事業会社である日本エヌ・ユー・エス株式会社(代表取締役社長 近本一彦)ならびに海外EPC事業会社である日揮グローバル株式会社(代表取締役社長執行役員 山﨑裕)と共同で、このたび経済産業省「令和3年度二国間クレジット取得等のためのインフラ整備調査事業(JCM実現可能性調査(CCUS含む)、CEFIA国内事務局業務及びCCUS普及展開支援等業務)」において採択された「尼国Gundihガス田におけるCCSプロジェクトのJCM実証に向けた継続調査」を開始しました。

本案件は、インドネシアの中部ジャワ州に位置するグンディ(Gundih)ガス田における天然ガスの生産過程で分離されたCO2を近郊の圧入井までパイプライン輸送して、地下に圧入・貯留するCCS実証プロジェクトの実現にむけた事業化調査を実施するものです。3社は、2022年2月末に調査結果をまとめる予定です。その後、実証設備の基本設計、建設を経て、2025年を目途にCO2の圧入、モニタリングを開始することを想定しています。

本調査は、日本側3社が、本ガス田の所有者であるインドネシア国営石油会社プルタミナ社、同国技術系高等教育機関である国立バンドン工科大学と共同で実施するものです。5社の間で、Joint Study Agreement(共同スタディ契約)を本年6月18日に調印し、プロジェクト実現に向けた同国との協力体制も構築しております。

現在、本ガス田では、天然ガスの生産過程でCO₂が分離され、大気放散されています。本プロジェクトにより、天然ガス生産に伴うCO2 30万トン/年の全量を地下に圧入・貯留することで、生産段階でのCO2発生を伴わない天然ガスの生産が実現します。また、二国間クレジット(JCM)制度(注)の活用を通じたクレジットの創出により両国の温室効果ガス削減に貢献するとともに、将来的なビジネス化の検討を行ってまいります。

本プロジェクトが実現すれば、東南アジア初のCCS実証プロジェクトとなり、アジア地域におけるCCS事業のモデルケースになるものと期待しています。経済産業省と東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)が、本年6月22日、23日に開催した「第1回アジアCCUSネットワークフォーラム」では、梶山経済産業大臣から「日本のアジア地域でのCCUS発展への貢献の事例」として本プロジェクトが言及されました。

当社は、2050年のカーボンニュートラルと水素社会実現に向けて挑戦する「J-POWER"BLUE MISSION2050" (2021年2月26日お知らせ済み)」の取り組みとして、CCUS/カーボンリサイクルによるCO2フリー水素の製造を掲げています。また、アジア全域でのCO2回収・利用・貯留(CCUS)活用に向けた国際的な産学官プラットフォーム「アジアCCUSネットワーク」にサポーティングメンバーとして参画しています(2021年6月23日お知らせ済み)。

J―POWERは、持続可能な社会の実現に貢献するべく、再生可能エネルギーの拡大とCO2フリー水素製造の可能性を追求していきます。

注)二国間クレジット(JCM)制度について
日本政府が実施している二国間クレジット(JCM)制度は、途上国と協力し、優れた低炭素技術、サービス、インフラなどの普及を通じて温室効果ガスの削減に取り組み、削減の成果を両国で分け合う制度です。

Joint Study Agreement(共同スタディ契約)に係るリモート調印式の様子 (写真)Joint Study Agreement(共同スタディ契約)に係るリモート調印式の様子

以上

添付書類

本文(PDF:253KB)

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