2025年
プレスリリース
世界初の「チョウザメ×バニラ」アクアポニックス共同実証を開始します
~新たな循環型農水産モデルの高収益システム商業化を目指します~
2025年10月10日
電源開発株式会社
電源開発株式会社(以下「Jパワー」、本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:菅野 等)は、国内で大規模アクアポニックスを手掛けるスタートアップ企業、株式会社プラントフォーム(以下「プラントフォーム」、本社:新潟県長岡市、代表取締役CEO:山本 祐二)と、世界初※1のチョウザメを利用したアクアポニックスによるバニラ栽培の共同実証に関する覚書を締結し、本日より実証開始します。
- プラントフォーム調べ
アクアポニックスは、陸上養殖と水耕栽培を同時に行う循環型の食料生産システムです。養殖魚の排泄物をバクテリアが肥料に分解することで、化学肥料無しで植物を育てることが可能となります。また、植物が栄養を吸収することで水が浄化されるため、従来型の農業に比べて水の使用量を90%以上削減出来ます。この地球に優しい仕組みは、大阪・関西万博でも未来の食料生産技術として紹介され、国内外から注目を集めています。今回、日本初の大規模アクアポニックス開発に成功したスタートアップ企業、プラントフォーム社の知見と実験フィールドを活用して、共同で世界初のアクアポニックスによるバニラ栽培に取り組みます。

バニラはラン科の植物で、マダガスカル、インドネシア、メキシコが主な生産地ですが、近年生産地の気候変動による収量減少や新興国での需要拡大を背景に、国際的な取引価格が急騰し、銀よりも高い価格で取引されるなど非常に高収益な作物です。一方、商品として販売するまでに開花に3年、収穫後に香りを引き出すキュアリング(乾燥・発酵などの加工工程)に1年の期間を要する等、商品(バニラビーンズ)として出荷するまでに多くの時間を必要とし、生産効率の面で課題があります。
今回の共同実証において、プラントフォームが持つ養殖排水を活用した花卉の開花促進に関する特許技術を活用することで、バニラの開花期間の短縮と開花数の向上を目指し、従来抱えていた生産効率の課題を解消する画期的なバニラ栽培システムの開発を実現出来ると考えています。今後はJパワーグループのもつ肥料生産のノウハウやアセットも活用しつつ、カーボンニュートラルに即した新たな栽培システムの開発に挑戦します。
新潟県長岡市実証設備
外観
栽培システム
今後のスケジュール

プラントフォーム 概要
会社名 | 株式会社プラントフォーム |
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代表者 | 山本 祐二 |
設立 | 2018年7月24日 |
事業内容 |
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以上