2023年
プレスリリース
ハイドレートメカニズムを利用した新たなCO2地中貯留技術を考案
~CCSの新たな貯留方法に関する特許を取得~
2023年5月25日
電源開発株式会社
電源開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:渡部肇史、以下「Jパワー」)は、ハイドレート※1メカニズムを利用した新たな二酸化炭素(CO2)地中貯留技術を考案し、特許を取得しました。
(特許第7149712号:「二酸化炭素の地中貯留方法、及び二酸化炭素の地中貯留装置」)
本技術は、CCS※2におけるCO2の地中貯留に関するもので、日本周辺海域における大水深の低温・高圧環境下で形成されるハイドレートメカニズムを利用した、海底下地盤でのCO2の地中貯留(以下「CO2ハイドレート貯留」)技術です。
- ハイドレート:水(H2O)を含む2つ以上の分子が結合して格子状の結晶構造を持つ包接水和物。
- CCS:Carbon dioxide Capture and Storage(CO2の回収・貯留)
CO2地中貯留は、帯水層貯留(在来型油ガス田と同様の地質構造としての遮蔽層が必要)が世界的に普及しつつあり、日本でも苫小牧CCS大規模実証試験や国などの適地調査が進められています。
CO2ハイドレート貯留のイメージ
2050年のカーボンニュートラルを実現するためには大量のCO2地中貯留が必要と考えられ、更なる適地拡大を目指して、メタンハイドレートを自然類似現象とするCO2ハイドレート貯留を考案したものです。本技術(CO2ハイドレート貯留)が実用化されると、我が国のCO2地中貯留の「適地」が拡大し、貯留可能量を増大させることが期待できます。
Jパワーは、エネルギーの安定供給とカーボンニュートラル化を目指し、国内CCS貯留事業調査に取組む(2023年1月26日公表済)とともに、CO2貯留適地の拡大に向けて「CO2ハイドレート貯留」 の技術開発を進めてきました。今後も「CO2ハイドレート貯留」の実用化に向け、鋭意研究を進めていきます。
以上