プレスリリース

2021年

プレスリリース

水力発電所の保守業務高度化の推進について
~最新のデジタル技術を活用した新たな保守業務モデルの構築~

2021年4月13日
電源開発株式会社

電源開発株式会社(以下、Jパワー、本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:渡部 肇史)は全国に保有する水力発電所の保守業務高度化を加速度的に推進するため、今年度より下郷発電所(福島県南会津郡下郷町、出力100万kW、揚水式)を「デジタル集積戦略特別区域(デジタル特区・社内呼称)」として指定し、最新のデジタル技術の実証試験を開始しました。

デジタル技術の進展は目覚ましく、発電所の保守業務に有用と思われる様々なツール等が開発されています。同一地点においてこれらのツール等の実証試験を集中的に行うことにより、新たな保守業務モデルを総合的・効率的に検証し、2025年までに全60箇所の水力発電所の構内に無線LANを整備し、ロボットの活用などデジタル技術を適用展開することを目指します。

実証するツール等は、「点検無人化・省力化」「設備事故最小化」「労働災害・ヒューマンエラーゼロ化」「停止作業機会最小化・作業労力最小化」「セキュリティ強化」「環境保全」等をキーワードに、選定開発していきます。
具体的には、無線LANを介してタブレット、データ記録および監視カメラを有機的に繋げることによりインフラの高度化を図ります。更に、ヘルメットカメラやスマートグラスによる保守員への後方支援、巡視点検や高所・水中・難点検箇所作業のロボットやドローンへの移行、ビックデータ分析やカメラ映像のAI解析による設備異常の検知や事前に通知できる取り組みなどを進めていきます。
巡視点検ロボットについては、既製試作品の動作試験を昨年度末より開始し、本格的な実証試験を行いました。今年度からは自社開発にも取り組む予定です。

Jパワーは、最新のデジタル技術を活用した新たな保守業務モデルの構築を行い、品質の維持・向上を図りながら保守業務を大幅に省力化し、保守員がより創造的な業務に取り組めるようにすることで、技術レベル強化、労働環境改善を実現していきます。さらに、保守費用の削減を図り、CO2フリーの再生可能エネルギーである水力発電所の競争力を高め、電力安定供給に貢献していきます。

ロボット自社開発のステップ

ロボット自社開発のステップ

ロボット走行動作試験の様子

ロボット走行動作試験の様子

【下郷発電所 概要】

  • 所在地:福島県南会津郡下郷町
  • 認可出力:100万kW
  • 発電所形式:ダム水路式(揚水式)
  • 使用水量:最大314m3/s、揚水時252m3/s
  • ダム:大内ダム(堤長340m、高さ102m)
  • 運転開始:1988年3月

【下郷発電所 外観】
下郷発電所 外観

【下郷発電所 位置図】
下郷発電所 位置図

以上

添付書類

本文(PDF:508KB)

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