2019年
プレスリリース
横浜市との「バーチャルパワープラント(VPP:仮想発電所)構築事業」の展開について
~港北区総合庁舎 蓄電池による浸水時の代替電力を確保~
2019年6月5日
電源開発株式会社
当社および鈴与商事株式会社が出資する鈴与電力株式会社は、神奈川県横浜市(市長:林 文子)と2019年6月1日付で蓄電池による電力を含む「電力供給契約」を締結し、横浜市港北区総合庁舎での蓄電池設置によるVPP構築事業へ参画いたします。
本事業は、国内初となる行政機関庁舎でのVPP構築事業の取組みであり、事業期間は6年間(2020年3月1日~2026年2月28日)となります。
横浜市は公民連携の先進的な温暖化対策である「バーチャルパワープラント※1(以下、VPP)構築事業」への取り組みを展開しており、2016年度より現在まで、防災拠点や避難場所に指定された市内の小中学校延べ47校に蓄電池が設置されております。
鈴与電力は2019年度4月より同市のVPP構築事業へ参画しておりますが、今回参画する港北区総合庁舎をはじめ、港南区、磯子区、金沢区、戸塚区、栄区の小学校12校を含めた合計13地点の横浜市施設において、蓄電池設置とVPP構築事業を行ってまいります。
本事業は電力供給と民間投資による蓄電池を活用したVPP構築を一括で契約し、対象となる電力需要家のエネルギー需給バランスを最適化する国庫補助等に頼らない取り組みとなります。蓄電池群制御システムの活用により、平常時はデマンドレスポンス※2等の需給調整のために利用し、非常時には防災用電力として活用してまいります。
また、本事業は、市内小中学校で展開するVPP構築事業を応用し、港北区総合庁舎浸水時に全電源喪失を回避し代替電力を確保する取り組みとなります。同庁舎は想定最大規模降雨により、約2m(区庁舎1階部分相当)の浸水が想定されている事から、蓄電池3台を庁舎の2階から4階の各階に設置し、港北区災害対策本部の機能維持に利用いたします。
※1 高度なエネルギーマネジメント技術により、再生可能エネルギー設備や複数の小規模な蓄電池等を活用し、電力需給をコントロールすることによって、あたかも1つの発電所のように制御すること。
※2 電気の需要量を制御する取組み。卸市場価格の高騰時または系統信頼性の低下時において、電気料金価格の設定またはインセンティブの支払に応じて、需要家側が電力の使用を抑制するよう電力消費パターンを変化させること。
(参照)経済産業省HP「バーチャルパワープラント(VPP)・ディマンドリスポンス(DR)とは」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/advanced_systems/vpp_dr/about.html
<港北区総合庁舎 蓄電池運用イメージ>
以上