サステナビリティ

社会(S)

活動内容

桂沢発電所によるサケの稚魚放流壮行会への協力

北海道の夕張山地中央部に端を発し、三笠市、岩見沢市を貫流して北村で石狩川に合流するのは、かつての恵みの川とも暴れ川とも言われ、幾度も治水事業が実施されてきた幾春別川です。この中流域にある岩見沢市では、平成4年から市民によるサケの稚魚放流壮行会が毎年4月に催されており、2010年も4月13日に実施されました。

朝もやの中、設営や消防署による安全対策の準備がされる放流会場
約5cmの稚魚は、透き通った銀色の体で元気に泳いでいました
順々に降車し、川岸に向かいます

子供たち自らが、卵から育てた稚魚

この日放流されたのは、約1万4900匹のサケの稚魚です。昨年の12月に発眼卵が岩見沢市内の各教育施設(幼稚園、保育園、学校など)や事業所など53ヶ所に配布され、配布先で児童らによって育てられました。あらかじめ回収され、当日は大きな水槽の中で、約5cmの銀色の体をひらめかせながら元気に泳いでいました。

さて、9時半を過ぎると、一般の参加者をはじめ、園児や児童、引率教員を乗せたバスが次々会場に到着し、700名を超える方々が集まりました。10時半になると、いよいよ放流の開始です。主催者である「幾春別川をよくする市民の会」の嵯峨会長らによる挨拶が終わると、児童らによる放流が、バス3台ごとに始まりました。これは、あいにくの肌寒い雨天のため、屋外での待機時間を短縮するためです。

無事を祈り、ふるさとの川から稚魚を送る

児童たちは自分のバスの番になると順々に降車し、続々と川に向かいます。4〜5匹の稚魚が入ったプラスチックのコップを受け取ると、次々と川岸まで降りていき、ボランティア、教師、役所の係員の方たちが見守る中、「元気でね」「行ってらっしゃい」「元気で帰ってきてね」などの思い思いの言葉を掛けながらサケの稚魚を放流しました。

上流のJ-POWER桂沢発電所・JPハイテック桂沢出張所では、北地域制御所及び北海道電力(株)のご協力を得て、当日の午前3時ごろから水量調節(地域行事に伴う発電機保安停止)を行い、放流が安全に実施されるよう協力しています。季節外れの寒さの中、早朝から準備に取りかかった主催者の方たち、北海道電力(株)をはじめとした関係各所、そして夜中に発電機保安停止と給電業務を行った社員の方たちのお陰で、無事終了した方流会。子供たちにとって、卵から育てた稚魚が遠い海まで旅をして、またふるさとの川に帰ってくるという話は、郷土について考える良いきっかけとなったでしょう。地域貢献は多くの善意に支えられているものである、と実感しました。

こんなちっちゃいのに、これから長〜い旅をするんだぁ......
サケさん、元気に帰ってきてね!

桂沢発電所でのその他の行事

▲幾春別川クリーン作戦(秋)にて地元の日程に合わせゴミ拾い
▲桂沢ダム近傍で開かれる「みかさ遊園まつり」(夏)では、発電所見学者への対応も

EMS活動の「地域コミュニケーション活動」として、幾春別川のゴミ拾いを地域住民と同一日に行うなど、地域との共生を大事にしています。また、カヌー大会などといったイベントが幾春別川で催される度に、北海道電力(株)のご理解を得た上で、各関係個所と事前協議を行い、水量調節(発電機保安停止)を行って協力しています。

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