サステナビリティ

社会(S)

活動内容

みんなで育てる小さな苗 田植え体験授業

水田には児童たちの楽しそうな声が響きます

「田植えの先生」に教わる

松田さんによる田植えの説明。摘まみ方を見せます

J-POWERグループ北本連系電力所は、北海道亀田郡七飯町にあります。農業が盛んな地域でありながら、函館から電車と車で40分の距離と交通の便も良く、更に平成28年には北海道新幹線の新駅が近くにできる予定です。

同じく七飯町にある峠下小学校は、開校130年を超える歴史ある学校。5月30日、この日の3・4時限目は「総合的な学習の時間」(1・2年生は「生活科」)で、全校児童による田植え体験です。もち米の苗を植え、秋に収穫し、地域の方や保護者を招いてもちつきをします。地元の特色を生かし、生きる力と豊かな心を育むことを目的とした授業は、約25年前から続く伝統行事でもあります。

この授業には欠かせない「ゲストティーチャー」がいます。JPハイテック北本連系事業所の松田さんです。学校の要望を受け、7年前から田植え体験を指導しています。幼いころから実家の農業を手伝っていたため、自然と田植えの技術が身に付きました。この日は、J-POWER北本連系電力所の竹ノ下所長代理と共に応援に駆けつけました。

思いを込めて育てよう

今年デビューの1年生。一つの苗を優しく植えます
最後まで植えましたが、左右に曲がっているようです

さて、全校児童26人が校庭の裏手にある水田にやって来ました。ここは近隣に住む阿部さんの水田ですが、特別に提供してもらっています。阿部さんはこの日のために苗を育て、水田に水を張り、十分な準備を整えてきました。
「早くたんぼに入りたい!」
児童たちは待ちきれない様子です。児童代表の挨拶の後、松田さんから田植えの説明を受けました。
「人差し指、中指、親指の三本で苗を摘まみます。赤ちゃんの苗なので、優しく扱ってくださいね」
阿部さんが丁寧に育てた苗、そして大切な食べ物となる苗です。松田さんが苗の束を配り始めると、我先にと児童たちが集まってきました。苗を受け取って水田に足を入れた瞬間、
「うわあ!」「キャー!」
と叫び声が上がります。ひんやりと冷たく、どこまでも足が埋まってしまいそうな柔らかい水田の土。何度体験しても新鮮です。水田には用務員さんによって碁盤の目状の印が付けられています。この目印に沿って植えていけば、苗にむらなく日が当たり、また風通しが良くなるので除草作業も楽になります。児童たちは、松田さんに教わったとおりにそっと植えていきます。足を取られないように慎重に前へ前へと進みます。ふと、上田苗に目をやると、少し右に左にと曲がっていました。松田さんの指導と手直しが入りつつ、もう一度きちんと植え直しです。

泥だらけになりながら、約1時間で鮮やかな緑の苗が一面に広がりました。最後に「終わりの式」で校長先生から2つの約束が。
「1つ目、協力してくれた多くの人に感謝の気持ちを忘れないこと。2つ目、収穫までの間、必ず田んぼに来て稲の様子を見ること」
おいしいもち米は自然にはできません。愛情を込めて育てるのです。児童たちも同じです。地元の皆さんやJ-POWERグループ社員の愛情を受けながら、秋までに大きく成長していることでしょう。

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