サステナビリティ

社会(S)

活動内容

地域の子供たちに電気の面白さを伝える「電気工作教室」

北海道と本州を結ぶ要所での課外授業

温暖な気候と肥沃な土壌に恵まれ、近ごろはスプレーカーネーション栽培などでも知られる北海道亀田郡七飯町には、J-POWER北本連系電力所、北地域制御所、北海道情報通信所、JPハイテック北本連系事業所、KEC函館営業所が、同一の構内もしくはその近くに位置しており、東日本から北海道までの電力供給網において重要な役割を果たしています。

いつもは静かな構内ですが、4月21日の午前中はちょっと様子が違いました。規則正しい機械音に加えて小学生たちの元気な声が構内に響いています。実はこの日は、近隣の七飯町立峠下小学校の5、6年生10名を招いて、電気工作教室と設備見学会を課外授業として開催した日だったのです。

実験キット「ハンディECOライト」
先生役の所員に見守られながら面白そうに手を動かす子供たち

朝9時前、社有バスが構内に到着すると、子供たちがはじけるような笑顔で降りてきました。子供たちを迎えに行った北本連系電力所の松田さんによると、この課外授業は毎年好評で、子供たちも楽しみにしており、中には楽しみにするあまり、前日なかなか寝つけなかったと話してくれた子もいるとのことでした。

普段は食堂として使用されている部屋がこの日は教室に早変わり。元気な声で牧野北本連系電力所長らに挨拶をしてから、さっそく電気について解説しているビデオプログラム「ぱわわ」を鑑賞しました。次はお楽しみの電気工作教室の時間です。この日は「ハンディECOライト」製作キットでいろいろな実験をしました。

楽しく学びながら電気の仕組みを学ぶ

教材となったライトは組み立て式の簡易懐中電灯で、本体に発電機が内蔵されており、外付けされているレバーを回転させると発電機が回るようになっています。この本体には豆電球、LED電球、簡易オルゴール、コンデンサ、モーターが付属しており、電気の発電・蓄電・変換の実験が楽しくできるようになっています。当日は三班に分かれ、一班ずつ1〜2名の所員が先生役としてつきました。子供たちにとってちょっと難しい作業もありましたが、自分がレバーを回すことでまず発電機が動き、それによって電気が発生し、その電気を利用して電球を点けたりオルゴールを鳴らしたり、更に応用して車を走らせたりできるという一連の流れを実際に体感することで、電気というエネルギーの面白さや物づくりの楽しさを実感しているように見えました。

接続が悪いと車が動かないこともあり、その度に「あれ?」と先生に教えてもらいながら一つひとつの接続ポイントを確認します。そうして間違っている個所を発見して直し、正しい動作をさせた時の子供たちの目は、物を組み立てて自分で動かすことの楽しさにあふれてきらきらと輝いていました。電気を利用していろいろなことができる、その発見や面白さが十分に伝わったようでした。先生役の所員は、時に丁寧に、時に優しい眼差しで見守りながら指導しました。

北地域制御所の仕事について
新保所長から説明を受けた

工作教室の次は設備見学です。所員の案内のもと構内をぐるりと一周しながら、バルブ室に入ったり、鉄塔など屋外に設置されている機器を見ていきました。普段はなかなか見る機会のない珍しい機器を見る度に、「直流と交流の違いはなんですか」などといったいろいろな質問が子供たちから次々と投げ掛けられました。また「目の前の直流幹線に鳥が止まったら感電して丸焦げになってしまうでしょうか」といった質問を先生や所員たちから問い掛けられた子供たちが自分なりの答えを考える場面もあり、設備を目で見て体感し、考えることでいろいろな発見があったようでした。

満面の笑みで記念撮影
「来年もまた楽しみに来ます!!」

その後、北地域制御所内で新保所長が子供たちに制御所の業務内容や役割について説明しました。同所が管轄している北海道内と本州内の発電・送電・通信設備がどのように連系し、どのようにして電気が供給されているのか、北本連系設備の重要性についてなども交えながらの話を子供たちは興味深そうに聞き、質疑応答ではここでも活発に質問をしました。その後教室に戻り、まとめとして感想と御礼の言葉を所員に向け述べて、この日の課外授業は無事幕を閉じました。

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