MOX燃料について
フルMOX炉心の特性
- MOX燃料とは
- ウラン燃料とMOX燃料の比較
- フルMOX炉心の特性
- フルMOX対応設備
- 段階的なMOX燃料装荷割合の増加
- MOX燃料装荷実績
ウラン炉心でも炉心全体でプルトニウムが燃焼しています
原子炉にウラン燃料を入れて運転すると、ウラン235が徐々に燃焼していくとともに、ウラン238からプルトニウムが生成し燃焼するようになります。
通常使われているウラン燃料も、炉心に入れるとすぐにいわばMOX燃料となるわけです。

炉心特性へのプルトニウム影響と設備上の設計対応
プルトニウムはウランに比べて中性子を吸収しやすいことから、MOX炉心は、ウラン炉心に比べて相対的に制御材(ほう酸水、制御棒)に吸収される中性子が少なくなり、制御材の中性子吸収効果が低下する傾向があります。また、MOX炉心では異常発生時の圧力上昇が大きくなる傾向があります。
フルMOX-ABWRは、これらの特性を勘案し、設備上の設計対応として「ほう酸水注入系容量を増加する」ほか、設計余裕を増すために「一部の制御棒(ボロンカーバイド型)の中性子吸収効果を高め」、また「主蒸気逃がし安全弁の容量を増加」し、ウラン炉心同様、十分な安全性を確保します。
