プレスリリース

2013年

プレスリリース

最先端無線レーダー技術を送電線に応用した故障点標定装置を新規開発
―世界初の≪FMCWレーダー方式送電線故障点標定装置≫-

平成25年9月5日
電源開発株式会社
株式会社フジクラ

電源開発株式会社(取締役社長:北村雅良「以下「Jパワー」)と株式会社フジクラ(取締役社長:長浜洋一、以下「フジクラ」)は、最先端無線レーダー技術である「FMCWレーダー方式※1」を応用した超高圧送電線用「FMCWレーダー方式送電線故障点標定装置」を開発しました。

現在、電力需給上重要な超高圧送電線には落雷等による故障点を速やかに発見するため、送電線故障点標定装置が設置されています。送電線故障点標定には、いくつかの方式が実用化されていますが、このうち「パルスレーダー方式送電線故障点標定装置※2」の後継機として本装置を今回開発したものです。

今回開発した「FMCWレーダー方式故障点標定装置(以下「新標定装置」)※3」は、最先端の無線レーダー技術の一つである「FMCWレーダー方式」を応用することにより小型化、省電力化を実現しました。さらに故障点標定機能の向上に加え、送電線の状態変化等を把握する機能も備えています。

新標定装置は、今年度、実送電線での実用化検証試験を行い、平成26年より既設装置の老朽化対策としてJパワーの送電線へ導入予定です。※4

また、今回開発したFMCWレーダー方式は、架空送電線に限らず電力ケーブル、通信ケーブル等の各種メタルケーブルへも適用できることから、引き続き適用範囲の拡大に加え、電線劣化診断機能等の研究開発を進め、設備のさらなる安定運用に努めていきます。

※1:FMCWレーダー方式
FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave:周波数変調連続波)レーダー方式。送信信号波の周波数を周期的に変化させて連続して送信する方式。送信信号波と故障点からの受信信号波の周波数の差を計測することにより、故障点を標定します。

※2:パルスレーダー方式
落雷等で送電線に異常が発生した際、高電圧の高周波パルスを送電線に送出し、その反射波により故障点を標定する方式の送電線故障点標定装置。Jパワーでは他の方式が適用困難な送電線等での故障点標定に利用しています。

※3:新規開発したFMCWレーダー方式故障点標定装置は、特許出願中です。

※4:新標定装置は、フジクラが製造、販売します。

以上

添付書類

本文(PDF:159KB)

<別添資料> 送電線故障点標定装置の概要、FMCWレーダー方式送電線故障点標定装置の概要(PDF:523KB)

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