ガクセイ基地メンバー


大学生向け 水力編@奥只見ツアー レポート
環境問題やエネルギー問題についてはよく耳にするし、関心もある。でも、具体的に自分が何をすればいいのか、どう行動に移せばいいのか、まだ答えが見つからないということはありませんか?私も同じ気持ちでした。
そんな時、J-POWER(電源開発株式会社)の「エコ×エネ体験ツアー 水力学生編@奥只見」に参加して、自分の一歩を見つけることができました。
奥只見(新潟県魚沼市)で体験したのは、豊かな自然とエネルギーを作り出す現場そのもの。森の役割や自然環境と水力発電がどのように繋がっているのかを五感を使って体験し、専門家による講義からリアルな問題と向き合いました。そして、他の学生たちとのディスカッションを通じて「私たちにできること」について考え、具体的にどのように行動していくかを発表し共有しました。
大学で環境やエネルギーに関する分野を学んでいる学生も、全く別の分野を学んでいる学生も共にこのツアーに参加しました。「環境問題に少しでも興味があれば、きっと自分にできることを見つける大きなきっかけになる」そんなツアーの様子を、学生取材スタッフとして参加したガクセイ基地メンバーの2人がレポートします!
浦佐駅についた参加者はスタッフに迎えられ、次々とバスに乗り込みます。
山梨県北杜市清里で自然体験プログラムや環境教育に取り組んでいるキープ協会の小野氏(キャンプネーム:おのの)がツアーの進行を務め、スタッフ紹介をしたのちに、J-POWERの多比良氏(キャンプネーム:シゲさん)による開会挨拶でツアーがスタートしました。
参加者は初対面で緊張した雰囲気もありましたが、近くの席同士で挨拶を交わしバスが走り出すころには賑やかに。移動中はクイズやゲームも盛り上がり、遠足のようなワクワク感と共に自然豊かな奥只見へと向かっていきます。
バスを降り、デートゲームで好きなこと、楽しみにしていることなどについて自己紹介をしたのち、学生たちは遊覧船へと乗り込みました。
幸いなことに空は快晴、豊かな緑と夏の青空、透き通る水と涼しい風を感じながら一路奥只見ダムへと向かいます。
船内では参加者同士で写真を撮ったり、シゲさんにダム湖の水位の変化や下流の川の行方を聞いたりしながら、自然を全身に感じる有意義な時間を過ごせました。
奥只見ダムに到着し安全確認をしてから向かったのはダムの頂上である天端(てんば)。
高さ157mのダムから見下ろす景色に感動しながら、60年以上前に作られたダムの歴史や周辺環境との関係についてJ-POWERグループの社員がガイドしました。
個人的にはダムの上から落ち葉を落とすと、上昇気流で舞い上がる体験が印象に残りました。
ダムの中にある連絡通路は、ダム湖の水温の影響により一年中温度がほぼ一定で"9〜11℃"!夏はとても涼しく感じました。
なにやら蛍光灯の周りの壁には緑のものが...!なんと、蛍光灯の光で光合成を行い生息する”苔の仲間”とのことです!
ダムと水車発電機の断面図を使った、水力発電のしくみの説明がありました。発電機は当初1~3号機が設置されましたが、電力の需要ピークの増大に対応するために4号機が増設され、その際に拡張されたスペースについても話がありました。実際に見る発電機の大きさは想像以上で、写真に収められたその一部分だけでも、圧倒されるほどのスケール感がありました。触れると手に振動を感じながら、下に続く水車発電機全体の姿を想像すると、その迫力に胸が高鳴りました。
大学生になると小学生時代の社会科見学のように実際に見学しながら説明を受ける機会は減っていましたが、ガイドツアーを通じてより深く考え、理解できるようになったと自分自身の成長も感じました。見学中は質問にも丁寧に答えてもらい、学びが深まる貴重な時間となりました!
夕食を食べて一息ついた後は「お互いを知る」時間としてさらに詳しく自己紹介。ツアー参加者同士のバックグラウンドに少し詳しくなった次には、シゲさんによる講義の時間です。
エネルギー問題や気候変動問題の歴史や現状の課題について、事例を交えながら話がありました。
講義の最後には、将来を担う次世代の若者へ向けてのメッセージを送りました。
教育学を専攻してきましたが、教師として生徒に幅広い視点を伝えるためには、教育だけを学ぶのではなく、実際に自分が足を運んだ場所で新しい人たちとたくさん会話をして、自分で体感をする必要があると感じ参加しました。また、自分の価値観を広げ、新しい仲間を作りたいと思ったのも応募動機の一つです。
1日目を振り返って環境教育やエネルギー政策、科学技術の分野に携わる人たちと交流し、社会を変えていくのは、今日この場にいるような行動することができる人たちだと、シゲさんの講義で強く実感しました。専門外であるエネルギーに関する知識を学ぶ機会もあり楽しかったです。今日の経験を将来、子供たちに伝えていけたらと思います。
私の夢は出身地の村の村長になることです。夢に向かって歩むなかで踏まなければならないステップの1つに県議会議員があり、その上で県全体の将来を見据えるためのヒントやアイデアを得られたらと思い参加しました。
8月に参加した他の企業のインターンシップではソフト面にフォーカスされていました。似たようなイベントは多くある中で、今回はダムや発電所といったハード面がメインのイベントで、これまで触れてこなかった意見や環境に触れることができ、刺激になりました。
また遊覧船の乗船や奥只見電力館の見学などを通し、ダムの発電施設としての安全性と観光資源になり得るポテンシャルの高さを実感し、地域活性化の施策に活かしていこうと思いました。