子供の「なぜ?」を育てる体験の力
佐藤亮子氏から保護者へのメッセージ

佐藤亮子氏
ダムを見上げた驚きも、発電所の巨大な設備を前に感じた迫力も、実験に目を輝かせた瞬間も、親子で共有した体験は子供の心に長く残ります。そうした「本物に触れる経験」は、子供たちの学びや成長にどのようにつながるのでしょうか。3男1女を東京大学合格へ導いたことで知られる「佐藤ママ」こと教育評論家の佐藤亮子氏にメッセージをいただきました。
毎日、机の上での勉強に忙しい子供たちも、ふと手を休めて顔を上げるとそこには、自分を取り囲む日常生活、外に出れば空に雲に太陽、見上げるように聳え立つ大きな木、雨の日は遥か上の方から落ちてくる雨という名の水。「なぜ?」と考えれば、不思議なことばかり。歴史を紐解けば大昔の夜空には、月と星の明かりのみでした。今、夜道を歩くときには、遠い月より明るい街灯や家々の明かりに守られながら家路を急ぎます。
J-POWER「エコ×エネ体験ツアー」で、家庭の中で何気なく使っている電気というエネルギーの大元を実際に目にしたことは、参加した親子にとって、一生残る感動的な体験だったことでしょう。親子での参加は、現地での経験を共有できるので、自宅に帰ってからも、思い出話に花を咲かせることができます。目に焼き付けたダムの壮大さは家に帰ってから電気をつけるたびに思い出すに違いありません。空から降ってくる小さな一滴の雨とダムのとてつもない量の水、同じ水なのにダムの水からは、私たちの生活に不可欠な電気を生み出すというのは魔法のようです。子供たちはその仕組みを知ることで、科学技術の素晴らしさ、またその魔法のような仕組みの面白さをもっと知りたいと尽きない興味をもつことでしょう。これからの未来に必要なのは、子供たちの純粋な探究心、そして、その子供たちの探究心を育んでいきたいという大人たちの気合いです。
AIが大きな影響力をもつこれからの時代には、私たちは、「人間らしいとはなにか?」を自らの心で考えることがより重要になり、子供たちが豊かな人生を歩むために、自然の偉大さに謙虚になることも必要かと思います。子供たちの好奇心を自然の中に解き放ち、たくさんの体験を用意し、たくさんの「なぜ?」を追求するお手伝いをしていただきたいと思います。























































1日目終了後インタビュー
「ゆっこさん」&「あっくん」親子
小学校4年生から応募し続け、最後のチャンスとなる6年生でようやく当選しました。普段入れない発電所の奥深くまで見学できたことや、大地の温もりを背中で感じながら寝転んで見上げた星空に深く感動しました。また、ダム建設で100人以上が亡くなった歴史を知りました。昔の人々の多大な努力でできた電気を無駄にしないよう、ゴミの分別や削減をしていきたいです(ゆっこさん・お母様)。
ダムと発電所はとても大きくて迫力がありました。夜の散歩で、灯りのない真っ暗闇で過ごしたことはとても貴重な経験でした。普段、当たり前のように浴びている電気のありがたみに気づくことができました。日ごろから電気を無駄にしないよう、節電を意識していきたいと思います(あっくん・お子様)。
「きよさん」&「あーちゃん」親子
子供のころ、親に連れてきてもらった思い出の地に、今度は娘と一緒に新しい学びの場として再訪できて感慨深いです。一度流した水を下流にあるダムで繰り返し使って発電する仕組みを知り、大変驚きました。ダムが水資源を賢く循環させているように、家庭でもお風呂の水を繰り返し活用するなど、資源を大切にして無駄を減らす工夫を実践していきたいです(きよさん・お母様)。
ダイナマイトを使い、多くの人の手で造られたダムの大きさに圧倒されました。昭和30年代の古い発電設備が、今も中身をアップデートしながら動いていることや、普段乗っている電車など日々の暮らしに電気が繋がっていることがわかり、とても感動しました。ダムの歴史や裏側を知ったからこそ、これからはエアコンや冷蔵庫の使い方に気を配り、大切に使っていきたいです(あーちゃん・お子様)。