当社完全民営化に向けて(電源開発促進法の廃止)
平成15年6月11日
電源開発株式会社
本日、参議院本会議において「電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案」が可決成立しました。これによりまして、当社の設立根拠法でもあった「電源開発促進法」(昭和27年7月31日制定)は、全面的に廃止され、当社の完全民営化が法律上確定いたしました。

昭和27年9月の会社創立以来、戦後経済復興を支えた大水力発電所の開発に始まり、国内石炭産業対策としての石炭専焼火力の開発、電力広域運営の一環としての地域間連系送電線や周波数変換所の開発、オイルショック後の海外炭火力の開発など、50年余にわたって国の電力・エネルギー政策の実施機関として電力卸供給を通じて国民生活に貢献してまいりました。さらに、新技術の導入、海外への技術協力など、我が国の電力産業の一角にあって常に時代の求める要請に応えてこれたものと自負しております。これまで当社事業に対してご理解とご支援を頂いた関係各位に心からお礼申し上げます。

平成9年6月の当社民営化に関する閣議決定から、これまで準備に丸6年をかけて、三次にわたる企業革新計画に基づく経営効率化、および自己資本増強・債務圧縮等の財務体質強化、新事業・国際事業への積極的展開など、総力を挙げて民営化に向けた取組みを進めてまいりました。今後は、これらの取組みを進めながら、今回の改正法に明記されたとおり当社の財務体質強化のための指定会社(ファンド)を通じた増資を実現し、早期の株式公開を果たして、民間会社として自らの責任と判断において会社の発展を期していく所存です。

我が国全体の経済環境が厳しい中、電気事業の制度改革によってより一層の効率的経営が求められており、当社の道のりも決して平坦ではありませんが、「エネルギーと環境」の二つの分野を中心に、これまで蓄積してきた事業設備・技術・人材を活かしながら、我が国と全世界の持続可能な発展に貢献できる民間会社「J−POWER」を目指して、全力を挙げて課題の克服に取組んでまいりますので、どうかよろしくご支援のほど、お願い申し上げます。

なお、法案可決に際して両院で以下のような附帯決議が付されております。ここに示された付託に応え、民間会社としての経営的基盤の更なる強化に向けて努力してまいる所存です。

  • 衆議院附帯決議
    電源開発株式会社については、民間会社としての経営基盤を早期に確立して同社を効果的かつ積極的に活用するため、指定会社による財務基盤の強化のための措置を確実に達成するとともに、完全民営化の趣旨にかんがみ、資本、人事の面において一層自主的かつ責任ある経営体制の確立が図られるように努めること。
  • 参議院附帯決議
    電源開発株式会社については、民間会社としての自立的な経営基盤を早期に確立して同社を効果的かつ積極的に活用するため、指定会社による財務基盤の強化のための措置を確実に達成するとともに、完全民営化の趣旨にかんがみ、資本、人事の面において一層自主的かつ責任ある経営体制の確立が図られるように努めること。
  • 以上
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