プレスリリース

2023年

プレスリリース

石炭専用船向け世界初 風力推進補助装置ローターセイルの搭載を決定しました

2023年7月6日
電源開発株式会社
飯野海運株式会社
Norsepower Oy Ltd.

電源開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:菅野 等、以下「Jパワー」)と飯野海運株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 社長執行役員:大谷 祐介、以下「飯野海運」)は、石炭専用船「YODOHIME(よどひめ、2016年2月竣工、以下「本船」)」にフィンランドのNorsepower Oy Ltd.(CEO:Tuomas Riski、以下「ノースパワー社」)製のローターセイル(風力推進補助装置)を搭載することに合意しました。

ローターセイルの石炭専用船への搭載は本件が世界初の事例で、本船へのローターセイル搭載は2024年7~9月頃を予定しています。

今回搭載するノースパワー社製ローターセイル(高さ24m×直径4m)は、フレットナー・ローターの原理と最新技術とを融合したものであり、甲板上に設置された円筒帆を回転させることで、風によるマグヌス効果で推進力を生み、航海最適化システムとの併用で、約6~10%の燃料消費量およびCO2排出量の削減が見込まれています。

ローターセイルを搭載した本船イメージ

ローターセイルを搭載した本船イメージ

Jパワーとして石炭専用船への風力推進補助装置の搭載は2例目であり、今後も2021年2月にJ-POWER"BLUE MISSION 2050"で掲げたカーボンニュートラルの実現に挑戦していきます。

飯野海運としてノースパワー社製ローターセイルの搭載は大型ガス船(VLGC)に続く2例目であり、中期経営計画「The Adventure to Our Sustainable Future」においてテーマに掲げるカーボンニュートラルへの挑戦のため、今後もクリーンな海上輸送サービスに向けた取り組みを積極的に進めていきます。



【各社情報】

Jパワー
Jパワーは1952年創業の日本に本社を置く電力会社です。Jパワーグループは、人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献することをミッションとし、これまで水力、火力、風力、地熱、太陽光による発電および送変電事業に国内外で取り組んできました。
このミッションの達成のために、2021年2月にJ-POWER"BLUE MISSION 2050"を発表し、2050年に向けて発電事業のカーボンニュートラルの実現に挑んでいます。
CO2フリー電源の開発加速化や既存火力発電所のアップサイクル、CO2フリー水素の発電・製造・供給に向けた取組み等を推進し、2025年度のCO2排出量を920万t削減、2030年2,250万t削減、2050年実質ゼロとする目標を掲げています。

※いずれも2013年度比、Jパワー国内発電事業


飯野海運
飯野海運は1899年に創業し、東京を本社として外航海運業・内航海運業・不動産業を展開しています。外航海運業では、原油、LNG、LPG、石油化学製品、乾貨物などのエネルギー資源およびその関連製品の輸送に特化した船主およびオペレーターとして、全世界で輸送サービスを展開しており、2023年3月末時点でVLCC4隻、ケミカルタンカー37隻、ドライバルク船20隻、大型ガス船8隻、小型ガス船24隻の合計93隻を保有・運航しています。
飯野海運グループは、2023年5月に中期経営計画「The Adventure to Our Sustainable Future」を策定し、気候変動を始めとするサステナビリティへの取り組みを強化しています。海運業においては、2030年までにトンマイル当たりの温室効果ガス排出量を2020年度比で20%削減、不動産業においては、温室効果ガスの排出総量を2013年度比で75%削減、2050年まで全社でカーボンニュートラル達成の目標を掲げ、革新的な技術への投資を積極的に進めています。


ノースパワー社
ノースパワー社は、フィンランドのクリーンテクノロジーとエンジニアリングの会社で、世界の海運業界向けに最新の風力推進補助装置を開発しています。ノースパワー社製ローターセイルは、8年以上にわたって顧客に使用され、保守点検が容易で使いやすく、信頼性の高い燃料節約技術として実証されており、海運業界の脱炭素化を支えています。
2012年の設立以来、ノースパワー社は4,000万ユーロ以上の資金を調達し、現在8隻の船舶にローターセイルを設置しています。ABB、NAPA、Lloyd's Registerなどの独立した第三者検証機関により、燃料費と排出量の大幅な削減効果が確認されています。風力推進による経済的メリットの享受ならびに環境負荷低減のため、ノースパワー社製ローターセイルを採用する船主、用船者、造船所が増えています。

以上

添付書類

本文(PDF:316KB)

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