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安全性を追求しながら発電設備を設計する

冨永 英太郎

J-POWER’S STAFF MEMBER

冨永 英太郎

原子力技術部 設備技術室

工学研究科 マテリアル生産科学専攻

2019年度入社

現在の仕事内容について

安全な原子力発電所を自分の手で設計する。

現在建設中の大間原子力発電所は、東日本大震災での原子力事故を受けて制定された 原子力施設等の安全性に関する新規制基準に適合するため、新たな安全強化対策を行っています。その中で私は、発電所の補助ボイラに使用する燃料タンクや燃料移送設備といった機械系設備を設計するほか、発電所が新規制基準に適合していることを原子力規制委員会が審査する資料を作成しています。
業務を行う上では、安全性を確保し、地域に信頼される発電所を建設することを常に心がけています。そのような発電所のためには、異常の発生を未然に防げるよう、綿密な検討を重ねて機器を設計します。 今までの設計がどのような考えに基づいたものか理解し、自分の考えや検討を適切に記録として残しながら業務を進める必要があります。法令や自分たちで定めたルールを遵守しつつ、他の電力会社の原子力発電所のトラブル事例や審査状況を社内で共有するなど、密なコミュニケーションを取りながら、安全な発電所を設計していくことが現在の主な業務です。

冨永 英太郎

J-POWERで働く理由

時代ごとのエネルギーの課題を解決すべく、常にチャレンジを続けてきた会社。

人々の生活に必要な仕事をしたいという理由で、電力業界を志望しました。中でもJ-POWERは、戦後の全国的な電力不足を克服するために設立された会社であり、大規模水力発電所の開発や海外炭火力発電所への転換等、時代ごとのエネルギー課題を解決すべく、常にチャレンジを続けてきた会社であると感じました。
現在の日本が抱えている課題として、エネルギー自給率の向上や電気料金の低減、カーボンニュートラルの実現があります。これらに対する解決策の一つとして、安全性の高い原子力発電所の建設があります。原子力発電は、燃料の輸入後に長期間にわたって使用できる上使い終わった燃料を再利用することができるために準国産エネルギーと呼ばれ、エネルギー供給の安定性に寄与できるほか、発電コストが低く安価な電力を供給し、運転時にCO₂を排出しない、という特徴があります。規模や影響の大きな、社会課題に取り組むことをやりがいとして、いつも仕事に取り組んでいます。

所属する組織のミッション

世界最高水準の安全性と、安定した発電を両立する原子力発電所を追求すること。

私が所属している設備技術室は、「大間原子力発電所に対して、安全強化対策の構築と最適な設計を追求することで、世界最高水準の安全性と信頼性を確保し、さらに高い設備利用率を達成することで経済性に富んだ発電所を完成させること」を目標に、 地震、津波を含む外部事象に対する頑健性の確保や核物質の防護を目的とした設備の設計、運用方法の構築を行っています。原子力発電所は「止める、冷やす、閉じ込める」という考え方で安全を確保するように設計されており、他の原子力発電所で実際に発生した事故やトラブルを反映しながら、安全な発電所を設計することがミッションです。加えて、設備利用率を高めることで効率的に発電し、発電コストを減らすために、安定した発電を阻害するトラブルもしっかり排除できるような設計となるように心掛けています。

冨永 英太郎

印象に残っている仕事

原子力の専門性を高めるため、国内派遣留学で学んだ。

入社3年目に出向した、原子力専門職大学院での経験が印象に残っています。J-POWERでは、研修制度が充実しており、さまざまな学びの機会があるのですが、私は国内派遣留学として、入社4年目に原子力大学院へ出向しました。入社前に原子力を専門的に学んでいたわけでは無かったのですが、1年間をかけて原子力に関する知識を体系的に学ぶことができました。共に学んだメンバーは各電力会社からの出向者で形成されており、原子力に関する様々な課題について会社の垣根を越えて議論し、お互いに切磋琢磨した時間はとても印象に残っています。

私のパワーの源

成長

日々の業務を行っていく中でふと振り返ると、さまざまな課題を乗り越え、できることが増えていると気づきます。日々困難な課題に直面しても、その度にチームで議論を重ね新たな解決方法を探ることで、個人としてもチームとしても大きな成長につながり、同時に、より一層頑張ろうという今後のモチベーションにも繋がっています。

冨永 英太郎

オフタイムの過ごし方

休暇を利用し、全国各地の温泉施設へ。

サウナが好きなので、オフタイムには会社の先輩と色々な温泉施設を巡っています。平日でも早めに勤務を終えた日には、帰宅途中にサウナへ寄り道をして、翌日への英気を養っています。有給休暇も取りやすい環境なので、休暇を利用して全国各地の温泉施設に出かけることもあります。また、地域にもよりますがサウナや大浴場がついている社員寮もあり、気軽に日々の疲れを癒すことができます。

専攻がいきていること、入社するまで知らなかったいいところ

専門的に学んできた知識や経験は、必ずどこかで生きてくる。

原子力は様々な分野の集合なので、理系の方は、専門的に学んだことや学びを通して得られた経験が必ずどこかで生きてくると感じます。
私は学生時代に材料学を勉強していました。原子力発電所は放射性物質を内包していることから、機器が破損することを防止し、放射性物質をプラント内に閉じ込めることが非常に重要です。そのために、機器にどういった材料を使用するかは設計上重要な項目であり、新規制基準審査でも評価されます。こうしたときに、専門的に学んでいた材料学の知識が大いに生きていると感じます。また、専門知識ではありませんが、設計の構造を説明する際などには、研究発表で培った資料作成や発表のスキルが役に立っています。

CAREER STEP

冨永 英太郎
2019

火力発電部 磯子火力発電所 発電グループ

火力発電所の運転業務

2020

原子力技術部 設備技術室

原子力発電所の機械設備の設計、安全審査業務

2022

原子力業務部付 原子力専門職大学院出向

原子力の基礎知識及び専門知識の習得

2023

原子力技術部 設備技術室

原子力発電所の機械設備の設計、安全審査

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