小学生親子向け 水力編@奥只見

エコ×エネ体験ツアー 水力編@奥只見小学生親子ツアー 2024年ツアーレポート

2日目

朝の散歩

2日目のはじまりは早起きして朝の散歩です。涼しく気持ちの良い空気の中、エコパークに向かいました。道中、昨夜のナイトハイクで観察したクローバーの葉が開いていることを確認しながら向かい、「ドクター」はエコパークができた理由を解説しました。なんでも、奥只見発電所の4号発電機の増設時に環境・生態系に配慮して、土砂を捨てる場所にあった池に生息していた希少生物とその植生を守るために、代わりの場所として人工池などを含むエコパークが作られたそうです。

朝の散歩の前は準備運動。「ドクター」がエコパークのできた経緯を説明しました朝の散歩の前は準備運動。「ドクター」がエコパークのできた経緯を説明しました
朝の散歩の前は準備運動。「ドクター」がエコパークのできた
経緯を説明しました
すすきの葉を飛ばす。山ぶどうはまだまだすっぱいすすきの葉を飛ばす。山ぶどうはまだまだすっぱい
すすきの葉を飛ばす。山ぶどうはまだまだすっぱい
しっかりと朝食を摂り、奥只見船着場へしっかりと朝食を摂り、奥只見船着場へ
しっかりと朝食を摂り、奥只見船着場へ

遊覧船でダム湖を横断

遊覧船でダム湖を横断して銀山平の森に向かいます。奥只見ダムを湖上から眺め、進んでいくとダム周辺の豊かな自然が待っていました。

遊覧船でダム湖を横断して銀山平の森へ。奥只見ダムを湖上から眺めました遊覧船でダム湖を横断して銀山平の森へ。奥只見ダムを湖上から眺めました
遊覧船でダム湖を横断して銀山平の森へ。奥只見ダムを湖上から眺めました
船内では「奥只見ビンゴ」で楽しみます。ダジャレを披露して盛り上がる場面も船内では「奥只見ビンゴ」で楽しみます。
ダジャレを披露して盛り上がる場面も
船内では「奥只見ビンゴ」で楽しみます。
ダジャレを披露して盛り上がる場面も

森の体験プログラム(ブナ林)~奥只見の自然を体感~

船を降りて、坂道を徒歩で登り、尾瀬三郎の像がある広場に集合。ブナの森に入る準備と「葉っぱっぱじゃんけん」が行われました。それぞれが自由に葉っぱ3枚を選び、背中合わせに組んだ相手と、葉の大きさや形、匂いなどを比べて勝ち負けを楽しく競います。葉っぱにはさまざまな特徴があることがわかりました。

大きさや幅、ギザギザの数、手触り、匂い、美しさなどの葉の違いを発見しました大きさや幅、ギザギザの数、手触り、匂い、美しさなどの葉の違いを発見しました大きさや幅、ギザギザの数、手触り、匂い、美しさなどの葉の違いを発見しました大きさや幅、ギザギザの数、手触り、匂い、美しさなどの葉の違いを発見しました
大きさや幅、ギザギザの数、手触り、匂い、美しさなどの葉の違いを発見しました

ブナの森へ。生き物のすみかや植物、ブナの実を探しながら、さらに奥へと進みました。少し開けた場所に着くと、五感を使って音や風、匂いなど森にある豊かな自然を体感できました。

フワフワの地面を掘っていくと、落ち葉は徐々に細かくなり土になります
フワフワの地面を掘っていくと、落ち葉は徐々に細かくなり土になります
フワフワの地面を掘っていくと、落ち葉は徐々に細かくなり土になります
フワフワの地面を掘っていくと、落ち葉は徐々に細かくなり土になります
フワフワの地面を掘っていくと、落ち葉は徐々に細かくなり
土になります

雪の重みで幹が曲がったブナの木にシートを敷いて寝転んで目を閉じると、清々しい空気と静けさにとても癒されました。

ブナの木を背に寝転がり、自然に癒されるひとときを過ごしましたブナの木を背に寝転がり、自然に癒されるひとときを過ごしました
ブナの木を背に寝転がり、自然に癒されるひとときを過ごしました

まとめのワークショップ~森と水力発電所のつながりに気づく楽しい実験~

「ドクター」と助手の「セブン」が森と水力発電のつながりを、わかりやすく楽しく実験しました。虫や微生物、水、葉っぱなどで作られるフワフワの「森の土」と、硬い「グラウンドの土」に見立てた、紙で作った実験キットを使って比較。ペットボトルで作られた透水試験装置に水を流し入れると、森の土は空気の通りも良く、水も保持されて植物の成長に適した環境になることがわかります。そして、森の土から染み出した、きれいな地下水は時間をかけてダム湖にたまり水力発電で利用されるのです。

フワフワの森の土から流れ出た地下水は、水力発電・農業・飲み水に利用されていますフワフワの森の土から流れ出た地下水は、水力発電・農業・飲み水に利用されていますフワフワの森の土から流れ出た地下水は、水力発電・農業・飲み水に利用されていますフワフワの森の土から流れ出た地下水は、水力発電・農業・飲み水に利用されています
フワフワの森の土から流れ出た地下水は、水力発電・農業・飲み水に利用されています
発電にはきれいな水が必要です。水力発電は森のダムと人工のダムで支えられています発電にはきれいな水が必要です。水力発電は森のダムと人工のダムで支えられています
発電にはきれいな水が必要です。水力発電は森のダムと
人工のダムで支えられています

昼食/尾瀬三郎劇場

昼食は小説家の開高健が考案した「開高めし」昼食は小説家の開高健が考案した「開高めし」
昼食は小説家の開高健が考案した「開高めし」

昼食後は、「ドクター」に導かれた親御さんたちが、魚沼市奥只見・銀山平エリアに伝わる、尾瀬三郎の悲しい恋の物語を即興の演技で披露しました。子供たちは、普段は見られないお父さん、お母さんの姿に視線がくぎ付け、笑顔になっていました。

尾瀬の地名の由来ともいわれる物語を楽しく伝えました尾瀬の地名の由来ともいわれる物語を楽しく伝えました
尾瀬の地名の由来ともいわれる物語を楽しく伝えました

ふりかえり
~2日間の体験をふりかえる時間~

2日間の振り返りで「おのの」は、参加者たちに、2日間の出来事を思い出しながら、今、感じている率直な思いをブナの木の手紙に書いてほしいと伝えました。記入後は、親子で自分の思いを発表し、ホワイトボードに貼られた奥只見湖と周辺の森のイラストに、手紙を貼っていきました。「自然もダムもどちらも大切だとわかった」「ブナの森へ、いつも私たちを見守って助けてくれてありがとう」「五感を使ってダムと自然の関係を深く理解することができました。この体験はずっと忘れないと思います」「最初は尻込みしていた子供も、積極的に参加できるようになりました」など、親子ともにツアーでのたくさんの思いが溢れました。

親子それぞれが2日間の思いを話しました親子それぞれが2日間の思いを話しました
親子それぞれが2日間の思いを話しました
J-POWERの若手社員が各組のリーダーとして子供たちをサポートしましたJ-POWERの若手社員が各組のリーダーとして子供たちをサポートしました
J-POWERの若手社員が各組のリーダーとして
子供たちをサポートしました

「おのの」は最後に、エネルギーという言葉の3つの意味「力のもと」「元気」「行動する力」を紹介しました。今、自分にできることは何かを考えて行動していってほしいというメッセージを送ってプログラムは終了しました。

これからも何ができるか考えていくことが大切
これからも何ができるか考えていくことが大切

身近な秘境である奥只見で自然と電気を体感した充実の2日間。2日目の終了後も2組の親子にインタビューしました。

「四季島」さん&「ななつ星」さん親子

「四季島」さん&「ななつ星」さん親子

8年前に、この子の兄とエコ×エネ体験ツアーで御母衣ダムに行きました。その時、川の流れが強いところを探して豆電球で水力発電の仕組みを体験したことが、その後の兄の進路につながりました。ドクターの実験は本当にわかりやすく、愉快で楽しく、本で読むよりも体感できて心に残ります。親子2人きりの旅行もはじめてで、私にとっても同じ目的で一緒に行動できたのは新鮮でした(四季島さん)。

最初はあまり興味がありませんでしたが2日間を過ごしてみると、とても楽しかったです。特に遊覧船に乗ってダム湖を渡ったのが面白く、船のスピードは想像以上に速くて驚きました。このツアーで友達ができたのも良かったです(ななつ星さん)。

「きよみん」さん&「ヨッシー」さん親子

「きよみん」さん&「ヨッシー」さん親子

Webサイトのレポートを読んで、何年も前から参加したいと思っていました。自然やエネルギーは知識として触れることはできても、実際は良く理解していない面もあります。ドクターの実験で、電気と森のどちらもが大切だとわかりました。プロの方たちが筋道を立てて行う実演やまとめ、自分の意見を言う場なども用意されていて、子供も興味や関心を広げる良いきっかけになったと思います(きよみんさん)。

遊覧船とナイトハイクを楽しみにしていました。特にナイトハイクでは真っ暗な夜に出てくる、いろんな生き物が見られて楽しかったです。またドクターの実験や劇もとても面白かったです。お友達もできて、いっぱいおしゃべりしました(ヨッシーさん)。

長年愛され続けているエコ×エネ体験ツアー。子供だけでなく大人も夢中になれるプログラムの数々は、スタッフの熱い思いによって支えられています。J-POWERの「セブン」さんに話を聞きました。

J-POWERの「セブン」さん
J-POWERの「セブン」さん

エコ×エネ体験ツアーは森と水と電気のつながりを知ることをベースに、エネルギー事情や環境問題についても、子供たちに知ってもらい、考えてもらうプログラムです。J-POWERの企業理念の信条のひとつにもある「エネルギーと環境の共生をめざして」という言葉のとおり、そのどちらもが大切だということを、五感をフルに使って体験してほしいです。さらに、このツアーで体験したことを帰ってから家族や学校の友達に話してもらうことで、より多くの人に「エコ×エネ」の輪が広がるきっかけになってくれれば嬉しいです。また、環境教育のキープ協会やエコツーリズムのリボーンなど、さまざまな専門家の方たちからお話を聞く機会があることもこのツアーの魅力のひとつです。これからも多くの方に参加していただけるよう、今後もツアーを継続して開催していきたいと思います。

電気と自然に触れながら、親子それぞれが日常とは異なる新たな一面を発見できるJ-POWER主催のエコ×エネ体験ツアー水力小学生親子編は、御母衣と奥只見の2つのコースを用意しています。募集開始は毎年5月上旬ごろの予定です。これからも多くの子供たちの参加を楽しみに待っています!