日本酒と発酵料理による魅惑のレシピ
真野 遥

Venus Talk

発酵料理家 真野 遥

「塩麹は炒め物、煮物、和え物、パスタなど、塩代わりに使って。塩麹は自宅でも1週間ほどで手軽につくれます。麹の変化の過程を見るのも、楽しいですよ」と真野さん。

おいしいだけでなく、日本酒に合い体にもやさしい発酵料理を数多く提案し、今注目の発酵料理家の真野遥さん。
「日本酒が好きで酒蔵を訪問しているうちに、麹や発酵に興味を持ちました」
それまで発酵は特別なものだと思っていたが、そもそも和食には納豆やぬか漬け、味噌、醤油、みりんなど発酵食品が多く、それを使った料理も多い。真野さんは、発酵料理は意外に身近なものだと気付き、和食をはじめ、洋食、中華、エスニック料理のレシピ考案に取り組んだ。
「発酵料理を難しく考える必要はありません。塩代わりに塩麹を使ったり、酒粕や甘酒で味付けしたりするだけで、うまみがぐんと増し、いつもの料理がおいしくなります」
れんこんの甘酒マリネ、ぬか漬けを使ったポテトサラダ、ほうれん草の酒粕リゾットなど、真野さんの料理教室では、こうしたアイデアあふれる発酵料理が学べると大人気だ。
「発酵料理と日本酒のペアリングを考えるのも楽しい仕事です」
真野さんは、今年から自然農にも挑戦。発酵食をはじめとした昔の暮らしにヒントを得ながら、「自然に寄り添った暮らし」を模索している。

取材・文/ひだいますみ 写真/ご本人提供

豆腐を使った「いちごの白和え」には、赤色酵母を使ったピンク色のにごり酒が合う。

PROFILE

発酵料理家 真野 遥

まの・はるか
1990年生まれ。ものづくりに興味を持ち、食の道へ。これまで訪れた日本酒の酒蔵は60軒以上。日本酒に合う料理の提案を中心に、発酵食のレシピ開発や執筆など幅広く活動中。日本酒と発酵料理のペアリングが学べる料理教室も主宰。