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J-POWER’S STAFF MEMBER
中井 基嗣
火力発電部 竹原火力発電所 技術グループ(当時)
工学研究科 情報電子工学系専攻
2016年修了
品質の高いメンテナンスで、安全で安定した発電をサポート。
2018年までは竹原火力発電所の発電グループにおいて、1~3号機(1号機は2018年4月、2号機は2019年6月に廃止になりました)がある中で旧1号機の運転業務に携わっていましたが、旧1号機の設備更新工事に従事するために異動となり、現在は技術グループに所属しています。この部署での主な担当は、3号機の制御装置を含む計装設備のメンテナンス業務です。現場にある機器が正常に作動しているか確認し、些細な変化も見逃さないように注視しています。また、タービン設備のメンテナンス業務にも携わっています。この仕事で大切なことは、トラブルが発生しないようにすることはもちろんですが、トラブルが発生した際に適切にメンテナンスするにはどのようにしたらよいのか、あるいは、同じようなトラブルが発生しないためにはどのような対策をすればいいのかを検討することだと思っています。そのためにも、社内の関連部門と連携を取りながら仕事をしています。また、機械設備の定期点検や設備更新時期の判断、部品の取り替えなどで発生するメンテナンスコストの管理なども行っています。メンテナンスにかかる費用を抑える一方、コスト面ばかりを見てしまうとメンテナンスのクオリティが下がる可能性も考えられるため、競争力の高い電気を安定的に作るため、最適なバランスを見極めながら業務を行っています。
大規模停電の経験から、電気の安定供給に興味を持った。
大学院1年の冬のことですが、就職先をどうしようかと考えていた時、大雪に見舞われて鉄塔が潰れてしまい、その影響により私の住んでいた地域が大規模な停電になってしまいました。この出来事がきっかけとなり、人々の暮らしを支える電力について興味が湧きました。停電の復旧を考えると主に送電線のメンテナンスなどの分野になりますが、電力会社について色々調べていくうちに、安定的に発電を行う「ベースロード電源」というものがあることを知り、火力発電所で働いてみたいと思うようになりました。また、将来的にはいろいろな地域や国で働きたいとも思っており、その点、J-POWERは国内だけでなく海外事業にも力を入れていることを知り、自分がキャリアを積んでいく上で理想的な会社だと感じました。
常に運転できるよう守り、何かあればいち早く復旧する。
火力発電所で現場に一番近いのが運転業務に携わる社員たちです。その社員たちが安定的に安全に電気を作れるよう、機械設備のメンテナンスで支えることが、大きな意味での技術グループのミッションになると考えています。常に安定供給できるよう、定期点検や設備更新工事において状況に合わせた対策を立てていますが、機器や部品などの老朽化だけではなく、自然災害などによっても大小関わらずトラブルは日々起こりうるものです。いざトラブルが発生した際は、早急に復旧させ、可能な限り早く電気を供給できるようベストを尽くすことも、この部署のミッションです。
落雷によってすべての発電設備がストップ。
発電グループで運転業務をしていたときに、送電線に雷が落ちたことがあり、竹原火力発電所にあるすべての発電設備の機能が停止したことが印象深く残っています。運転業務は交替勤務制なので、当日は休みの人もいたのですが、グループ全員で復旧作業にあたりました。一つの発電設備の復旧作業のみであればそこに集中して取り組めるのですが、竹原火力発電所には当時三つの発電設備があり、そのすべてが停止してしまったため、どこから優先的に復旧を進める必要があるのかを考えなければなりません。当時の私は、研修中だったので、先輩方の指示に従い必死で作業に取り組んでいたのを覚えています。「いつまでに作業を終わらせる必要があるのか」「そのためには何をしなければならないのか」など、的確に指示を出している先輩方の対応を間近で見て、プロとしての仕事を実感しました。同時に、次に同様なトラブルが起こった時は、私自身が的確に指示を出す側にならなければならないと、身が引き締まる思いをしました。この時の経験は今のメンテナンスの仕事にも活かされています。
激しめの音楽が好きで、よくライブに出かけています。ライブに行っている時はそれ以外何も考えられないような楽しみ方をしています。体も動かすので、ライブ後のビールは最高です(笑)。現在住んでいる竹原市は広島市も近く、大阪や福岡へのアクセスもスムーズなので、立地的にもとても気に入っています。しっかりリフレッシュすることで、仕事も頑張れていると思います。
釣りでリフレッシュ。
休みの日は、会社の人たちと一緒に釣りに出かけることが多いです。普段は話す機会がない別部署の方とも知り合えるので、良い交流の場になっています。私は北海道出身なので、瀬戸内海は釣れる魚の種類や釣り方が異なることを知りました。先日は鯛を狙うために、皆さんに教えてもらいながら釣りを楽しみました。
論理的思考で物事を考える。
大学院時代は放電プラズマに関する研究をしていたので、今携わっている仕事には直接的に役立つということはありません。ただ、実験系の研究室でしたので、「なぜこのような結果になるのか」「この結果を求める時は何をすればいいのか」など論理的に考える力は、事故対応や設備点検のときに活かされていると思います。逆に、実験は個人でやることが多かったのですが、仕事はチームプレーなので、いろいろな人の意見を聞くことで視野が広がったと感じています。
火力発電部 竹原火力発電所 発電グループ
発電所の運転業務
火力発電部 竹原火力発電所 技術グループ(当時)
発電設備のメンテナンス業務、定期事業者検査対応