東西日本の電力ネットワークを結節点で支える責務を実感。
POWER PEOPLE
東西連系増強建設所(静岡県浜松市)
大きな地震や風水害などに起因する電力需給の逼迫が懸念されている。万一の時に各地域間で電気を融通しあう電力ネットワークの広域系統整備が全国規模で進行中で、中でもJ-POWERグループの新佐久間周波数変換所(FC)の新設計画はやや特別だ。
日本の電力系統は東日本が50Hz、西日本が60Hzと周波数が二分されており、東西で電力融通を行うには周波数を変換する必要がある。この周波数変換を担うのが新佐久間FCで、いわば東西電力ネットワークの結節にあたり、今、急峻な丘陵地を切り開いて巨大な設備群を建てる難工事が急ピッチで進められている。
「工事全般の施工監理が土木職の役目。現場と事務所を行き来しながら大勢の工事関係者と連携を図り、状況しだいで臨機応変に対応する必要があります。それでも設計、許認可取得、施工監理等対応をした構造物が形になっていく様子を見ると、やりがいを感じます」
そう語る入社7年目の井熊晃司さんを、共感の眼差しで見る同僚の髙橋実花さんは入社4年目。
「着任1年足らずの私には見るものすべてが新鮮です。大きな現場で日々学びながら土木技術者として成長したいです。ここでの経験と成果が、やがて人々の生活を支えるのだと考えるとモチベーションが上がります」
二人に相手の人物評を問いかけた。
「とにかく優秀かつ前向きで、向上心に溢れていますね」(井熊さん)
「何でも教えてくれて尊敬できる先輩。どんな場でも空気を和ませてしまうのは人柄でしょうか」(髙橋さん)
取材・文/内田 孝 写真/斎藤 泉
PROFILE
電源開発送変電ネットワーク株式会社
東西連系増強建設所 土木グループ
井熊 晃司
髙橋 実花