「通信ネットワークを万全に保ち電力安定供給を支えています。」

POWER PEOPLE

J-POWER四国情報通信所
愛媛県西条市

電力会社には基幹ネットワークが2つある。1つは発電所や変電所、送電線などが網の目のようにつながった「電気」の通り道。もう1つがそうした電力設備を保護したり、遠隔地の発電所を監視制御したりするための「情報」の通り道。両ネットワークが密に連携し、健全に働くことで電力安定供給が担保される。
電力設備が全国に点在するJ-POWERの場合、主にマイクロ波無線と光ファイバーで日本列島をほぼ覆う規模の情報通信ネットワークが安定運用の大きな支えだ。24時間365日、どこかで設備異常を検知すれば障害対応の手を打ち、通信品質の劣化を探り当てたら改善策を講じる。
「そうした異変の兆候は、机上の設備監視システムで察知できます。でも日頃から、当所が管轄する四国・中国・近畿にまたがる各事業所や協力会社などに足を運び、現場感覚での“気づき”を得ておくことが重要です。担当者間の意思疎通が障害対応の初動を速やかに、かつ的確にするという経験を何度もしました」
入社から20年、2度の出向を含めて情報通信一筋に歩んできた入佐直輝さん。新入社員の頃、先輩に教えられた仕事の風儀「段取り8割」を今も励行する一方、困難にもくじけず、諦めない姿勢がモットーだ。そんな入佐さんの当面の目標は通信分野の資格を取りきることで、将来の夢は新規事業の立ち上げという。
「かつて社長より、情報通信は人間にたとえるとJ-POWERの神経系との言葉を受け、わが意を得たりと深く頷き、日々の業務に邁進しています」

取材・文/内田 孝 写真/竹見 脩吾

四国情報通信所の無線中継局。対向局からの送信電波を2つのアンテナで受信する方式で通信品質を高めている。
瀬戸内海を隔てた児島ケーブルヘッド(岡山県倉敷市)へ出向き、通信設備の作動状況に目を光らす。
マイクロ波無線機や光端局装置などを入念にチェック。
管轄エリア内の情報通信設備を、運用データとライブカメラ映像により24時間体制で監視できる。
所内でのミーティング。遠隔地とはTV会議も行うが、現地には積極的に足を運ぶという。

PROFILE

J-POWER 西日本支店 四国情報通信所 入佐 直輝