ワクワクするパンをつくりたい
Ran
Venus Talk
イラストパンアーティスト Ran

「わあ!」と思わず歓声が上がるユニークでかわいいパンで注目が集まる、イラストパンアーティストのRanさん。
「金太郎飴のように、どこで切っても絵が現れるパンがあったら楽しいだろうなと、つくってみたのがきっかけでした」
パンダやクマ、バラの花、電車……。子どもからのリクエストや家族の会話からイメージを膨らませ、デザインを起こし、200点以上もの作品を生み出してきた。インスタグラムで人気が広がり、今やパン教室のチケットは完売になるほど盛況だが、Ranさん自身は注目度やトレンドなどは意識していない。
Ranさんの原点でもあり、今なお心にあるのは、自分自身がパンづくりを楽しむこと、そして一緒に食事する人との豊かな時間を過ごすために、心を込めてパンを焼くことだけだ。
だからこそ、見た目だけでなく、素材にも気を配る。小さい子どもも食べるものだから、人工着色料は使わない。
「黄色はカボチャ、赤はビーツ、青はスピルリナ(藻)を生地に練り込んで色付けしています」
食卓に笑顔をもたらすイラストパン。Ranさんのように「おうちの幸せ」に喜びを見出す人々も増えるかもしれない。
取材・文/ひだい ますみ 写真/竹見 脩吾


PROFILE
イラストパンアーティスト Ran
らん
静岡県出身、東京都在住。2010年、独学でパンづくりを始める。世田谷のケーキ・パン教室「Convivialite」で本格的に学び、2015年12月、パン教室「konel」をスタート(認定講師取得講座あり)。2016年、著書『イラストパンレシピBOOK』(扶桑社)を出版。