水力発電
起動と停止が早くコントロールしやすいのが特徴です。
雨が降らないと、水がたまらず発電ができません。エコ×エネチームに伝わる「雨乞いの踊り」を披露。
火力編@磯子 教師ツアー
J-POWER(電源開発)グループは長年にわたり、エネルギーと環境の共生を目指した社会貢献活動「エコ×エネ体験プロジェクト」に取り組んでいます。
その中のひとつ「先生方のためのエコ×エネ体験プログラム火力編」は、例年、磯子火力発電所にて開催されるプログラムですが、今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のためオンラインで実施しました。
先⽣⽅向けのプログラムでは、発電所⾒学や電気に加え、「持続可能な開発のための教育(ESD)」やSDGsを授業の中で実践する際のヒントを見つけていただくことを目的としています。
先生方の顔が続々とオンライン会場のモニターに映し出されます。
進行をつとめるサイエンスカクテルの古田さんから、「本日のプログラム中のお約束として、リアクションは大きく、またお互いに“先生”ではなく、“さん”で呼び合いましょう」と声がけがあり、皆さんの硬い表情がほぐれ、リラックスした雰囲気で始まりました。
最初のプログラムは、ドクターこと高倉環境研究所の髙倉さんによる様々な発電方法の実験をライブで行いました。実験の助手はJ-POWERのよーこば(小林)と新人のかず(高山)がつとめました。
代表的な発電方法のモデルを使いながら、それぞれの長所と短所を学びます。身近なものを使いながら授業に使える実験方法を、時には笑いや踊りを交えながら紹介しました。
様々な発電方法を学んだあとは、今後のエネルギーの方向性について考えます。実証実験が進んでいる二酸化炭素の貯留技術も、ふ菓子をモデルに考えるとイメージがしやすく、先生方から大きな頷きが返ってきました。
今後も、電力需要がますます増大するなか、一つの発電方法で全てを賄うことはできません。技術開発を行いながら、経済効率性(Economic Efficiency)、安定供給(Energy Security)、環境への適合(Environment)の3つのEに、安全性(Safety)のSを加えた、「3E+S」の観点が大切であることを改めて考える時間となりました。
起動と停止が早くコントロールしやすいのが特徴です。
雨が降らないと、水がたまらず発電ができません。エコ×エネチームに伝わる「雨乞いの踊り」を披露。
風車が回転することで電気が作られる風力発電は気象条件の影響をダイレクトに受けます。風が安定しないと電気の品質も安定しません。
ヤカンからでる蒸気で、プロペラを回し、電気がつく仕組みを解説。
地熱発電、バイオマス発電、火力発電、原子力発電はいずれも熱エネルギーを電気エネルギーに変換する発電方法です。方法は違えども、タービンを回すという原理は同じです。
LEDライトは、電気エネルギーを熱エネルギーではなく、直接、光エネルギーに変換しているため効率が良いとされています。触っても熱くありません。
横浜にあるJ-POWER磯子発電所を360度映像で体験します。この360度映像は、YouTube上で限定公開している動画ですが、視聴者が自分の見たいところに焦点を合わせることができるのが特徴です。
各自で動画を見た後は、実際に磯子火力発電所内のエネルギープラザ杉下館長とつないで、詳しい解説をお願いしました。
最後に、感想や質問を手元のノートに書いて発表を行いました。
お昼休憩をはさんだ後は、技術・社会・経済を考えるゲーム「エネルギー大臣になろう!」を行いました。
このゲームでは先進国や発展途上国、資源国や小資源国など仮想国家のグループに分かれ、電気料金や設備利用率、環境負荷などについて、目標に応じたエネルギー政策のシミュレーションをします。
火力、水力、風力、原子力などさまざまな電源のメリット・デメリットを考えながら、目標達成を目指して得点を競いました。
エネルギー政策では3E+Sの観点の大切さをゲームを通して体験しました。また、合意形成の難しさや重要性を感じた先生も多かったようです。
休憩を挟んで、午後2つ目のプログラムは、サイエンスカクテルの古田さんによる「科学技術コミュニケーション概論」です。科学だけでは解くことができない問題(トランス・サイエンス)の考え方を紹介しながら、社会が議論を重ねていくことの大切さが伝えられました。
続いて、ドクターこと元J-POWERグループ社員の髙倉さんが、市民と自治体、企業が真剣に考えて公害防止に取り組んだ「横浜方式」とリプレース時の景観対策等について、実体験を交えて解説しました。
最後に、スタッフのよーこばからは高砂火力発電所勤務の経験を踏まえて、電力の安定供給を目指して働く社員のリアルなやりがいや苦労、現在抱える課題などをお話ししました。
プログラムの最後は、3つのグループに分かれて、 子どもたちに伝えたいことや、今日のツアーで気づいたこと、授業に取り入れたいことを話し合いました。
エネルギーに限らず、物事に優先順位をつける難しさや、合意形成の重要性などが多く聞かれました。また、多面的なコミュニケーションを授業に取り入れる必要性など活発な議論が行われました。地域や校種を超えた先生方との話し合いは、有意義な情報交換の場となったようです。