大学生向け 火力編@磯子ツアー レポート

エコ×エネ体験ツアー 火力編@磯子学生ツアー 2021年ツアーレポート

2日目 9:40

オンラインを活用した「磯子火力発電所360度ツアー」と「360度映像」

2日目の最初のプログラムは横浜にあるJ-POWER磯子発電所の360度ツアー。YouTube上の見たいところに焦点を合わせることができる映像で、発電所内外の説明が行われました。また磯子発電所の360度映像では、見たい施設を立体映像から選び、資料を閲覧することで機能や役割の理解を深めることができるなどオンラインならではの学びを実現。見ごたえのある映像を画面越しに楽しみました。

潜入!磯子火力発電所!

磯子火力発電所360度ツアー。火のエネルギーが伝わってきます。

微分炭機「ミル」とよばれるもの。

復水器には海水が入っています。

磯子発電所のVR映像で深い学びを実現。

2日目 10:00

熱気に溢れたJ-POWERの若手社員との交流

磯子発電所に働くJ-POWERの若手社員と学生たちの交流では、実際の職場での経験やなぜその仕事を選んだのか、リスク管理や予算管理に至るまで質疑応答が飛び交いました。学生は自らのキャリアを真剣に考えているようすで、「働くこと」についてより具体的なイメージをもとうと積極的に質問をしていました。同時に日本におけるエネルギーの安定供給に誇りと責任をもつJ-POWERの若手社員の活力を感じられる時間となりました。

磯子発電所の若手社員とのオンライン交流では、学生たちが「働くこと」をより具体的にイメージしようと活発に質問していました。
2日目 11:00

「大崎クールジェンプロジェクト(酸素吹石炭ガス化複合発電)」案内と新技術紹介

キャップ(藤木)と大崎クールジェン前社長の相曽健司氏による大崎クールジェンプロジェクトの案内と新技術の紹介では、その概要と次世代に向けた新たな挑戦についての紹介がありました。エネルギーを取り巻くさまざまな課題をどのようなアクションで解決していくのか、学生たちは企業の実行計画について真剣に耳を傾けていました。

キャップ(藤木)と大崎クールジェン前社長の相曽健司氏
第1段階、酸素吹IGCC実証事業の目的と実績、第2段階、CO2分離・回収型IGCC実証事業の目標について語られました。
2日目 14:10

サイエンスカクテルの古田ゆかり氏による講義「科学技術コミュニケーション概論」

お昼休憩をはさんで行われたサイエンスカクテルの古田ゆかり氏による「科学技術コミュニケーション概論」では、科学技術との向き合い方を考えました。磯子火力発電所がある横浜や三渓園の煙突が見える景観などを例に、ドクターこと元J-POWERグループ社員、髙倉弘二氏の実体験も交えて、市民と自治体、企業が真剣に考えて公害防止に取り組む「横浜方式」や、時代の価値観に影響を受ける科学技術の視点、培ってきた技術の保存・継承の課題などを解説しました。そして科学が答えることはできない問題群、トランス・サイエンスにおける取組み例を紹介しながら、自分事として考える大切さも伝えられました。

ゆかりんことサイエンスカクテルの古田ゆかりさんによる「科学技術コミュニケーション概論」

磯子火力発電所とその周辺地域の位置関係

ドクターの尽力により、三溪園には煙突を隠すための築山が作られました。
地元の人たちが大切にしている場所からの景観を壊さないことも大切です。

2日目 16:00

元村有希子氏による講演「社会課題とマスメディア」

毎日新聞論説委員の元村有希子氏による講演「虫の目、鳥の目、科学の目」では、元村氏自身の記者生活における体験を交えて、自分なりにできることを考えて行動する大切さが伝えられました。また科学に関する報道の現場を通じて、今後の社会と人類に起こりうる問題点を整理。身の回りに起きていることに注意を払う「虫の目」、日本・アジア・世界・地球と将来を想像する「鳥の目」、科学を活用して伝聞情報を鵜呑みにせず、知識をアップデートしていく「科学の目」の重要性を説きました。

毎日新聞論説委員の元村有希子氏による講演「虫の目、鳥の目、科学の目」
報道をする立場の方の視点から「科学報道」の本質に迫ります。
トランス・サイエンスの考え方もわかりやすく紹介。情報を鵜吞みにせず、「虫の目、鳥の目、科学の目」で知識をアップデートしていくことが大切という教えに一同納得。
2日目 17:00

グループセッション「明日に向けて」~自分の行動を考える

いよいよ明日は最終日。実際に何をするか行動を考えるためにグループセッションを行いました。各ルームを覗いてみると笑顔で意見交換して和気あいあいとしたようすでした。2日間に渡りたくさんの知識を吸収し、各自の視点で考えた学生たちの最後のプレゼンテーションに期待が高まります。

ひとりひとり違った視点で考えた学生たちがチームを作り、最後のプレゼンテーションに向けて考えを深めます。
2日目 19:30

自由交流会(社会人ともフリーで交流する時間)

夕食を終えると最後の夜の自由交流会。2日目も感想を聞きました!

しゅんすけ@機械工学科さん(左)、なお@商学科さん(右)

「エネルギーについて深く知る機会に」なお@商学科

エネルギー関係の政府機関に就職が決まったこともあって参加しました。今回エネルギーというものを深く知ることができたと感じています。特に「エネルギー大臣になろう!」は印象的で、再生可能エネルギーだけを増やすと電気料金が高くなる、自給率を高めるためにはどうすれば良いかなど、答えのない課題を解決していくことは大学で勉強していることに繋がると思いました。より良い社会をつくるためには研究開発は必要ですが、すぐに利益にならないことは予算が削減されやすい。予測できない面もあるので、さらに国のサポートが必要だと感じました。

「エネルギーを考えられるエンジニアに」しゅんすけ@機械工学科

父が電力関係の会社に勤めていて、小さいころの発電所の見学から、ものづくりに良いイメージをもっていました。工学系の大学の道もありましたが、すぐにものづくりに結びつく高専への進学を選びました。「エネルギー大臣になろう!」は世界の縮図のように感じ、人によって考え方も違うのだと実感しました。これからは、やはりエネルギー関係のことをしっかりと考えられるエンジニアが絶対に必要だと思います。学校でもそうした話ができる仲間をまずつくろうと思います。

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