知って安心電磁界

健康への影響はないの?
(その他の機関の検討・評価)

その他の機関の検討・評価

経済産業省ワーキンググループの提言

国内では、経済産業省が「電力設備電磁界対策ワーキンググループ」で議論を行い、このWHOの評価を検討した結果、高レベル磁界に対する「国際的な曝露ガイドラインの採用」、低レベル磁界に対する「さらなる研究プログラムの推進」「リスクコミュニケーション活動の充実」「曝露低減のための低費用の方策」を提言しています。

国際がん研究機関(IARC)

(モノグラフvol.80 静的電磁界と超低周波電磁界(2001))

静的および超低周波の電界と磁界の影響が人間にとって発がん性をもつかどうかについて評価した結果、超低周波磁界は『人間にとって発がん性があるかもしれない(グループ2B)』とされ、静磁界、静電界及び超低周波電界については『人間の発がん性に関して分類できない(グループ3)』とされた。

全米科学アカデミー(NAS)

(研究評議会報告書(1996))

「細胞、組織、そして生命への商用周波磁界の影響に関して公表されている研究の総合評価に基づき、現在の主要な証拠はこれらの電磁界への影響が人の健康への障害となることを示していないと結論する。特に居住環境での電磁界の曝露が、がん、神経系への影響や行動への有害な影響、あるいは生殖・成長への影響を生じさせることを示す決定的で一貫した証拠は無い。」

英国放射線防護局(NRPB)

(NRPB報告書(2001))

「実験研究は超低周波電磁界ががんをもたらすという十分な証拠を提供しておらず、また、疫学研究も全体的に見ればがんをもたらすことを示唆してはいない。しかしながら、高いレベルの商用周波磁界の連続的な曝露が小児の白血病の小さなリスクと関連しているといういくつかの疫学的な証拠はある。今回の評価結果は超低周波電磁界に対する曝露ガイドライン(1993年)を修正するに足る十分な科学的証拠を示していない。」

米国国立環境健康科学研究所

(電磁界調査及び公衆への情報普及(EMF-RAPID)計画報告書(1999))

「電磁界曝露が健康リスクをもたらすとの科学的証拠は弱い。また、この結果は、電磁界問題に関して積極的な規制を正当化するには不十分である。ただし、疫学研究の価値を完全に無視して電磁界曝露が絶対に安全であると認めることは出来ない。電磁界曝露の低減に向けた取組みや基礎的な研究を継続していくべきである。」

IARCの発がん性評価とは?

IARC 発ガン性評価手法 (2007/12 現在)

分類及び分類基準 既存分類結果例
グループ1:発がん性がある
ヒトへの発がん性を示す十分な証拠がある場合に用いる
カドミウム、ダイオキシン、たばこ(能動、受動)、アルコール飲料、X線
グループ2A:おそらく発がん性がある
ヒトへの発がん性を示す証拠は限定的であるが、動物への発がん性に対して十分な証拠がある場合に用いる
PCB、ホルムアルデヒド、ディーゼルエンジン排ガス、紫外線
グループ2B:発がん性があるかもしれない
ヒトへの発がん性を示す証拠は限定的であり、動物実験での発がん性に対して十分な証拠が無い場合に用いる
クロロホルム、鉛、コーヒー、ガソリン、漬物、ガソリンエンジン排ガス、超低周波磁界
グループ3:発がん性を分類できない
ヒトへの発がん性を示す証拠が不十分であり、動物実験での発がん性に対しても十分な証拠が無い場合に用いる
カフェイン、原油、水銀、お茶、静磁界、静電界、超低周波電界
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