小学生親子向け 水力編@奥只見

エコ×エネ体験ツアー 水力編@奥只見小学生親子ツアー プログラムアドバイザー

自然と人間生活のつながりを見つめる

「うわー!すごいすごい!雨がぐわーって迫ってくる!!」 これは、雨が降るブナ林の中で空を見上げたお母さんが思わずあげた歓声です。エコ×エネ体験ツアー奥只見編では、大人も子どもも同じように驚き、笑い、感動する瞬間がたくさんあります。スタッフも保護者も、その場にいる全員で学び合うのです。

2日間のツアーは、まず奥清津発電所Okkyの見学から始まります。日本最大級の揚水発電所というだけあって、ダム自体も発電施設も迫力満点!ついつい施設に夢中になってしまいますが、ダムの見学→発電所の見学→水力発電の仕組みを学ぶ実験教室と、徐々に学びが深まっていくようにプログラムが構成されているので、気がついた時には親子そろって探究の世界に入り込んでいるのです。さらに、同日の内に奥只見ダムという別のダムを見ることで、ダム自体の構造の違いにも興味が湧いてきます。

宿に入ってからも楽しい学びの時間は続きます。ナイトハイクでは、キープ自然学校のスタッフ案内のもと、街中では味わえないような暗闇と生きものたちが奏でる音を味わいます。あいにくの雨模様でしたが、自然の案内人たちはそれすらも魅力的に感じるような素敵なエスコートで夜の世界に導いてくれるのです。

一度感性が開き始めると、今まで見えなかったものが見え、聞こえなかった音が聞こえるようになります。2日目午前の自然体験プログラムはまさにそんな時間でした。「葉っぱの裏と表でさわった感じが違う!」「水滴が丸くなる葉っぱとそうでない葉っぱは何が違うんだろう?」「ブナの森の中は静かだねぇ…」などなど、全身で森とふれあっていました。

エコ×エネ体験ツアーの最大の特徴は、毎年プログラムをブラッシュアップし、パートごとに専門スタッフをそろえて豊かな学びをつくっていることです。参加した誰もが取り残されない、温かでエネルギッシュな学び合いの場が、ここにはあります。

公益社団法人日本環境教育フォーラム
鴨川 光

プロフィール:鴨川 光(かもがわ ひかる)
公益社団法人日本環境教育フォーラム

1987年茨城県生まれ。ジャパンGEMSセンター研究員。 早稲田大学大学院教育学研究科修了後、2013年6月より現職。幼児からシニアまで様々な人たちと年間50本以上のワークショップをしながら一緒に成長中。