小学生親子向け 水力編@御母衣ツアー

エコ×エネ体験ツアー 水力編@御母衣小学生親子ツアー プログラムアドバイザー

自ら感性を働かせて得た気づきから生まれるもの

ボタン一つで快適な生活が享受できる現在では、あることが当たり前で普段はその存在に気づかない電気。停電して初めて不便だと感じる私たち。子どもたちにとって電気は、目に見えないがために想像しづらく、理解しにくいエネルギーです。その電気の力が日本固有の自然を利用してどのように生み出されているのかを、体験と共に実感をもって学ぶことができた貴重な2日間でした。

御母衣ダムは分水嶺近く庄川上流に造られたロックフィルダムで、冬の積雪を利用した水力発電を地下発電所で行っています。長いトンネルを下った先にある巨大な発電機室や高速回転水車ピット、ダム直下から見上げた巨大な岩石群を目の当たりにし、圧倒的な水流の力で大きな水車を回し電気エネルギーを生み出している現場に立っていることを全身で感じました。そして今使われている電気が、今ここで生み出され各地に送られていることを深く理解することができました。

トヨタ白川郷自然学校では、ナイトウォークで“暗闇に身を置かないと分からないこと”に、早朝の源流の森探索で“水と森とのつながり”に気づいていきました。自然の川で水流を集め水車を廻し発電する体験では、子どもも大人も熱中し協働して多くの感動を得ました。そしてまとめのワークショップで、2日間の体験や気づきが“森と水と電気”をテーマに全てつながっていることが明らかになりました。 自ら感性を働かせて得た気づきが新たな意味をもってつながったとき、新たな価値観が生まれます。参加者の皆様には貴重な体験から得たものを日々の暮らしに生かし、様々なつながりを大切にして、持続可能な地球を創っていく行動の第一歩を踏み出していただきたいと願っています。

東京都府中市立武蔵台小学校校長 野澤 由美