大学生向け 水力編@奥只見ツアー レポート

エコ×エネ体験ツアー 水力編@奥只見大学生ツアー プログラムアドバイザー

エコ×エネ体験ツアー水力編@奥只見大学生編に参加して

2泊3日のエコ×エネ体験ツアー水力編@奥只見に参加してまず感じたことは、プログラムの流れがゆったりとしており、参加者が気持ちよく、ストレスなしにプログラムに集中できるよう行き届いた配慮がなされているという点でした。

三日間のプログラムは、「奥只見水力発電所の見学」などエネルギーに関する体験型のプログラム、「ブナの森の体験」「夜の森へのナイトハイク」「早朝の散歩」などの自然体験プログラム、「エコパーク見学」などエコとエネをつなげる取り組みについてのプログラム、そして「自分たちの行動化」を考えるプログラムで構成されており、どれも座学よりも体験を中心に組立てられています。エコ×エネ体験ツアー水力編@奥只見の魅力は、それぞれのプログラムの質の高さに加え、参加者同士の交流、そして参加者とスタッフの交流にあると思います。夜の交流会(自由参加)の時間やプログラムの間の休憩時間などに、参加者の皆さんがスタッフに様々な質問(進路のことや様々なエネルギーに関わる関心事など)をして、スタッフの方々もそれに丁寧に回答していました。もちろん、様々な学年、大学、学部から集まった参加者同士の間でも多くの交流が生まれたことと思います。食事も魅力です。地元の食材を活かした美味しい食事で、朝のバイキングなどはついとりすぎてしまうくらいでした。

環境教育では、「持続可能な開発のための教育(ESD)」に加え、課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習を意味する「アクティブ・ラーニング」などの新たな学習・指導方法の開発が求められていますが、このプログラムはそうした観点からも高く評価できるものです。貴重な学生生活のなかの三日間を費やす価値は十分にありますこと、自信をもっておすすめします。

東京農工大学大学院農学研究院准教授
降旗 信一

プロフィール:降旗 信一(ふりはた しんいち)
東京農工大学大学院農学研究院准教授

東京農工大学大学院連合農学研究科博士課程修了。博士(学術)
日本ネイチャーゲーム協会(現在、日本シェアリングネイチャー協会)を設立し、同会は日本で1万人を超える会員を獲得した。また日本環境教育フォーラムをはじめとする複数の環境教育団体の役員を歴任。カリフォルニア州立大学ソノマ校Visiting Scholor、鹿児島大学特任准教授を経て現職。日本環境教育学会国際交流委員長、同学会誌編集委員。現在は、災害レジリエンスと持続可能性に関わる生涯学習論を研究している。