大学生向け 水力編@奥只見ツアー レポート

エコ×エネ体験ツアー 水力編@奥只見大学生ツアー プログラムアドバイザー

現場を知り、共感し、学び合う・・・ここには環境学習の原点がある!

奥只見での大学生体験ツアーに参加した2泊3日は、私も学生の頃に戻ったような気分で、密度濃い学び合いの時間を過ごさせていただきました。
初日は、遊覧船に乗って新潟県と福島県の県境にある奥只見で水力発電所を見学。巨大な発電室でゴォーと音が鳴り響く発電機や、水車と発電機をつなぐ大きな回転軸などのダイナミックなスケール感に「うわ〜、すごい!」と学生たちと声を上げながら早くも興奮が高まっていきます。

2日目は新潟県魚沼市の銀山平のブナ林に行き、草木を使ったゲームやブナの木に寄りかかって森林浴など、自然の中にどっぷり身を置きリフレッシュ!地下水がダム湖に流れ込み水力発電として使われることを、地下水と水力発電の実験キットでドクターが実演してくれ、「エネルギーと自然のつながり」を肌で感じることができました。楽しく学べるドクターのパフォーマンスは最高です!

朝、昼、夜の時間帯にダム周辺の環境を探索するプログラムも有意義でした。一日の中で大きく変わる壮大な自然の姿には皆と感動しました。夜空に向かって仰向けになり森の生き物の声に耳を澄まし、翌朝には白銀色に輝く朝陽を浴びました。

現場での生きた体験やワークショップでの議論などを通して、最終日には学生たちは仲間同士としての連帯感が生まれ、別れがたい様子でした。奥只見での体験が彼らの若い感性と知性にピリッとよい刺激となり、様々な気づきを与えたことでしょう。これからの人生の中でそうした体験が生きてくるのではないかと思います。

東京大学客員准教授 / NPO法人・国際環境経済研究所理事
松本 真由美

プロフィール:松本 真由美(まつもと まゆみ)
東京大学客員准教授 / NPO法人・国際環境経済研究所理事

専門は環境コミュニケーション。「エネルギーと地域との共生」など俯瞰的な観点から環境エネルギー問題に取り組む。大学在学中からTVの報道番組のキャスターやリポーターとして活動し、NHKBS1でワールドニュースキャスターとして6年間番組を担当。現在は東京大学教養学部での教育活動やNPO活動の他、講演やシンポジウム、執筆活動など幅広く活動を展開する。「月刊Business i. ENECO(ゲッカン ビジネスアイ エネコ) 地球環境とエネルギー」連載中。