〒949-6212
新潟県南魚沼郡湯沢町大字三国502
夏季開館(4月〜11月)9 : 30〜17 : 00
※冬季(12月〜3月)は休業期間です
毎週月曜休館(屋外はオープン)
※月曜が祝祭日の場合は火曜休館
※天候不良等により予告なく臨時休館とさせて頂く場合がございます
奥清津発電所にある設備のご紹介
発電所には見たことがないものがたくさん!各設備を用語集としてご紹介します。
気になる設備や、奥清津発電所に来て実際に見たものを振り返るためなど、ぜひご活用ください。
上池のカッサ調整池には取水口があり、発電時は水の取り入れ口、揚水時には水の放流口となります。
奥清津発電所の取水口はモーニンググローリータイプ(朝顔型)、奥清津第二発電所は側方流入型と、形式が違っています。
表面には、格子状のスクリーンがあり異物を吸い込まないようになっています。
導水路・水圧管路を空にするときに用いる取水口ゲートも、この近くにあります。
水車ランナを回した水はドラフトチューブを抜け、放水路へと入ります。奥清津発電所では内径4.3m〜5.2m、長さ363m〜457m、奥清津第二発電所では内径4.1m〜5.7m、長さ871m〜879mとなっています。殆どがコンクリート巻立ですが、一部区間には厚さ17mm〜26mmの鉄管が入っています。
取水口で取り入れられた水は、導水路へと入ります。奥清津発電所は内径5.2m、長さ626m、奥清津第二発電所では内径5.7m、長さ697mとなっています。コンクリートによる巻立部と厚さ11〜15mmの鉄管が入った部分があります。
放水路を通った水は、放水口より二居調整池へ放流されます。夜間の揚水時には、逆に放水口が水の取り入れ口となります。鉄筋コンクリート横取り式で、前面には異物が入らないようスクリーンが設けられています。
放水路を空にする時に閉める放水口ゲートも近くにあります。
調圧水槽より先の水路は水圧管路と呼ばれます。この部分には巨大な水圧がかかることから、全長にわたり厚さ16mm〜89mmの鉄管が入っています。鉄管は特殊な鋼鉄でできており、水圧管路の後半部では1平方センチメートル当たり8tもの力に耐えられる性能を持っています。水圧管路は、奥清津発電所で内径4.3m〜5.2m、長さ1,149m〜1,176m、奥清津第二発電所では内径3.2m〜5.7m、長さ1,292mとなっています。
奥清津発電所には導水路に、奥清津第二発電所には導水路と放水路に、それぞれ調圧水槽が設けられています。電気回路のトラブルなどで発電機を緊急に停止した場合、水の流れが急に遮断されるため、水路内の水圧が一時的に大きく増減します。この水圧変動を穏和するために水路に設けられたのが、調圧水槽です。
カッサダムは、カッサ川の最上流に位置し、昭和53年に完成しました。岩石を積み上げたロックフィルダムで高さ90m、ダム体積445万立方メートルとなっています。ダムの内部は3層構造となっており、中央部が水を通さない粘土層の遮水壁、次に砂礫層のフィルタ、そして水圧に耐える重しの役割を果たす岩石層で構成されています。ダムの内部には、多数の測定器が据えられ、点検用の通路(監査廊)が走っています。
カッサ調整池は、総貯水量1,350万立方メートル、有効貯水量1,140万立方メートル。満水位と最低水位の間の28mで水の運用を行っています。夜間の揚水運転により、通常は朝に満水状態になっており、昼間の発電により少しずつ水位が下がっていきます。
二居ダムは、清津川の上流部に位置し、昭和53年に完成しました。カッサダムと同じロックフィルダムで、高さ87m、ダム体積は260万立方メートルとなっています。ダムの右岸には洪水吐ゲートがあります。これは洪水などで大量の水が調整池へ流れ込んできた時、ダムから水を放流する設備で、最大で毎秒1,620tの放流能力を持っています。平均すると年に1回程度のゲート放流があります。
二居調整池には清津川と浅貝川が流れ込んできます。総貯水量1,350万立方メートル、有効貯水量1,140万立方メートル、満水位と最低水位の間の21mで水の運用を行っています。普通、朝は水位が下がっており、日中の発電に伴って少しずつ水位が上がってきます。
洪水の末期、濁った調整池の水は、層状になりながら少しずつきれいになっていきます。この時、一番澄んだ水の層を選択的に取水し、放流するのが「選択放流設備」です。下池に設けられた選択放流設備は、取水する呑み口を上下17.5mの範囲で動かすことができ、水位に合わせて取水することができます。最大取水量は毎秒5t、取水した水はバイパストンネルを通って、洪水吐より放流されます。
主要変圧器は、発電機で作られた16,500Vの電気を送電線と同じ電圧の500,000Vまで昇圧するものです。また、この主要変圧器は常時500,000Vの電圧をもっており、発電機運転中は420A〜440Aの電流が流れることから、変圧器本体の温度上昇を抑制するため、送油ポンプで絶縁油を循環し、放熱器に取り付けた送風機によって強制通風を行い、変圧器本体を冷却しています。
屋外開閉所は、発電所と送電線をつなぐ開閉器(電気を入・切するスイッチ)が設置されています。奥清津発電所の開閉器は六フッ化硫黄ガス(SF6)を絶縁体とするガス絶縁開閉装置(GIS)を採用しています。発電所で作られた電気は、ここから送電線に乗せ、首都圏へと送られます。
主要変圧器で50万Vに昇圧された電気は地下トンネルに布設された50万Vケーブルにより屋外開閉所へと送られます。地下トンネル内の50万Vケーブルは2系統あります。ケーブル本体の直径は143mmで、この中に電流が流れる導体(直径34mm)が入っています。ケーブル1本の長さは、250m〜290m、総延長は6本(1系統当たり3本×2系統)で1.6kmにもなります。
発電された電気を発電機から主回路へ流すためのスイッチが主回路接続装置です。開閉所の開閉器が故障や落雷の際に送電線側と発電機側を瞬時に切り離す役割を持つのに対し、主回路接続装置は発電機の運転・停止に伴なう送電線側と発電機側の通常の入り切りを担当します。家庭に例えれば、開閉所はブレーカー、主回路接続装置はスイッチといえます。ここでは、16,500ボルト、355,000キロボルトアンペアの3相交流が流れます。
回転子(ロータ)は、円筒形をしており、水車ランナと直結して第二発電所1号定速機の場合は1分間に429回転。2号可変速機の場合は1分間に407〜450回転します。定速機の場合、この回転子を直流で励磁(磁化させること)し、固定子と組み合わせて周波数50Hzの電気を発生します。
可変速揚水式発電システムの場合は、回転子を励磁するのに交流が使われています。この交流の周波数を変えることにより、回転子の回転数が変わっても固定子に一定の周波数(50Hz)の電気が発生できるシステムになっています。
回転子の重量は、第二発電所2号機(写真)で約540t、直径は約5mもあります。
固定子(ステータ)は、回転子の外側に設置され、中空円筒型の構造をしています。円筒内部には奥清津第二発電所2号機(写真)の場合、672本のコイルが組み込まれています。重量は、奥清津第二発電所2号機(写真)で約510t、直径は約8mにも及びます。
水車に与えられる水の力で回転子が回転すると、この固定子に電気が発生します。揚水時には、固定子に電気を供給することにより回転子が回転し、回転子に直結している水車がポンプとなって水を押し上げます。
ガイドベーンを通った水は、水車ランナに当たってランナを回転させます。水の流れる力を回転する力に変え、その回転が水車軸により発電機に伝えられます。水車ランナは直径4.45m、重さ50t、立軸フランシス型です。磨耗に耐えられるよう高 Ni-13 Crステンレスという特殊な鉄でできており、鋳型により鋳造されます。夜間の揚水時には、逆回転することで水を上池に汲みあげるポンプの役割を果たします。
入口弁を通った水はケーシングへと入ります。ケーシングは水車ランナを取り巻く渦巻きの形をした鉄管で、20ヶ所の出口から水車ランナへ均等に水を導きます。断面は入口部から終端部にかけて流速が一定またはやや増速するように設計されています。また遮断時の最大水圧に耐えられるようケーシング自体が圧力容器となっています。
ケーシングから水車ランナへ入る直前にある羽がガイドベーンです。ガイドベーンは水を効率的に加速して水車ランナへ導くとともに、羽の開放角度を変えることで、水車ランナに入る水の量を細かく調整します。発電機の起動・停止、運転出力の調整は、このガイドベーンの操作により行われています。
水車ランナを回した水は、ランナの中心部から下へ落ち、ドラフトチューブへと入ります。ドラフトチューブは、断面を徐々に大きくすることで流速を減少させつつ整流して、水の速度エネルギーを効率よく回収します。ここにはドラフトゲートがあり、通常は開いていますが、水車の点検などの際は閉められます。
入口弁は、水路からの水の流れを開け閉めする巨大なバルブです。細やかな水量の調節はせず全開、全閉のみの元栓的な役割を果たします。油圧によって弁を開閉し、最大で3,000tの水圧に耐えられる耐圧構造になっています。
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奥清津発電所 OKKY
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