●小魚を気絶させるためにビビビッ
ところで、ものすごい強さの電気(800ボルト)はどんなときに出すのでしょうか? 館長さんに聞くと「えさの小魚を取るために電気を出す」のだそうで、電気ショックで小魚の動きをにぶらせてパクリ。その瞬間はたったの1000分の1秒。オリンピックは100分の1秒を競い合いますが、さらにその10分の1という瞬間にビビッと電気を出すのです。
●レーダーのような電気も出します
おもしろいのは、電気うなぎは2種類の強さの電気を使い分けるということ。まず、弱い電気(20ボルトぐらい)を出しながら、えさの居場所をさぐります。館長さんに よると「電気うなぎの生息するアマゾン川やオリノコ川は、濁っていて視界が悪いため、目は退化してほとんど見えない」のだとか。その退化した目のかわりに、弱い電気をレーダーのようにして使っているのですね。そして、えさとなる小魚を発見するやバチッと電気ショックを与えるのです。
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館長さんが独自で開発した電気を見るための装置。水槽の中に512個の電極を並べ、電気の起こる瞬間の電圧の違いを映像化することに成功したのです。簡単にいうと電気が見えるカメラです。 |
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赤い部分がプラス。青い部分がマイナス。赤から青に向かって800ボルトの電気が流れます。つまり、体の頭よりがプラスでしっぽがマイナスの大きな瞬間電池のようなもの? |
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